第3話 ご友人
はい。いらっしゃいまし。
本日のオススメ品は、ご友人でこざいます。
ご友人。
とても良い人なのです。
良い人なのですが、何故かマウントを取りたいようです。プライドが高いともうしますか……
少し……些か高圧的でありますのです。
店主が病を抱えて生活していることを、とても心配して下さるのです。
ですが、それが少し違う方向に向いているのです。
とてもアクティブで行動力のあるお人でして、一緒にお出かけをすると、あちこち連れて行ってくれます。
くれるのですが、店主はなにぶんお薬を飲んでいる身。
とてもとても疲れやすいのです。
そんなに、あちこち回ると疲れはててしまいます。
しかも、一店舗が長いのです。
1つのスーパーに行けば、隅から隅まで品物を吟味しますのです。
店主は、必要な物だけをピックアップして、パッパッと買ってしまうタイプ。
早々に買い物を終えてしまい、時間をもて余してしまいます。
でも、ご友人は吟味中なのでお店から出てこないのです。
店主は会計を済ませ、外へ出て一服します。
それでも出てこないのです。
スマホを少しいじったりしてみます。
それでも出てこないのです。
また、もう1本一服します。
やっと、会計近くに姿が見えます。
ああ、終わったか。
と、思うと会計近くの品物をぐるぐると吟味しますのです。
でも、これはまだ良い方で、
最初は、ずっと一緒に回っておりまして、店主は、これでは身体がもたないと判断し、先に外へ出て一服する事を学んだのです。
しかし、お買い物は一件では終わらず、大体2件から3件続きます。
その度に、店主は、真夏の猛暑日であろうが、真冬の大寒波の日であろうが、先に店を出て外で一服するのでございます。
そして、ご友人の一言。
「主が疲れたらいかんから、さっさと買い物してきたよ。」
はぁ。そうですか。
お気遣い痛み入ります。
でも、ちょっと違いますのですよ、ご友人殿。
まーまーしょっぷ(Murmur SHOP) ポインテッド @9tarou29
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