第5話逃げる僕

ベランダでは、隣の部屋のカップルが外を眺める為でていた。


「うわ〜ビッグバンじゃん!?」

「マザーも使えねえよ!ヤベービッグバンじゃね!?」


ビッグバンというのは二〇三八年に流行っているマジやガチみたいなもの。

僕はアホらしくて使った事がない。が、今はそんなこと考えている場合じゃない。


「マザーも使えないだって・・・?じゃあ、僕が使えているマザーは・・・」


僕はマザーのことが恐ろしくなり、自分の意思で行動することを決意した。

急いで自室から出る。警察と鉢合わせしない為だ。


『純さま、九時の方向に2体の生命感知が、さらに三時の方向には1体の生命感知が確認されました』

「・・・っ!」


マザーの言うことが本当だとしたら、2体の方はさっき見た警察だろう。

1体の方はわからないけど鉢合わせしないほうがいいと思う。


なら、行き止まりにあるエレベーターを使うまでだ。

僕はエレベータのボタンを押した。


「動いた!早くしてくれ!」


角を曲がってきた、遠くにいる警察と目があってしまい。さらに焦る。

早くしてくれ!と僕はボタンを何度も連打する。


その時、エレベーターは開き僕だけがなんとかエレベーターに乗った。


「良かった、でも警察もエレベーターに乗ってきたら捕まる・・・」

『安心してください』

「え、」

『マザーを制御できるのは貴方だけですから』


「僕に一体何をさせたいんだ、マザー」

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AIに選ばれた男 微乳姉さん @binyu

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