第17話 終わりにするために

「い……いや!」

「ならばいばーい!秋継!」

「やめて!」

「じゃあ誓う?」

私はカタカタと震えながら言葉を次々と紡いでいく。

「わ、わたし、か。かしわ……ぎ……あ、や……め……は」

「だめだ!言っちゃだめだ!」

「つ……つま……になるこ……と、を」

「これであやめは俺たちのものだ!」

と2人は笑う。いやだ、だけどレンが死ぬなんてもっといやだ。

「ち……ちか……い……」

「誓い?」

佐久間さんは私を後ろから抱きしめながら囁き

「ち……ちかい……」

「俺たちといれば一生愛してあげるよ?」

「やめろ……あやか!」















「ち……誓いません!!」

「よく言った!あやめ!」

そのときに表れたのはお父さんとお母さんだった。

「遅れてごめんね。俺たちが相手になってやる……!」

お父さんはガツガツと一族を率いれて戦う。

「うふふ、まだまだレンくんにはやってもらうことがあるわよ」

お母さんは美しく飛びレンを助けた。

「2人で一緒に浄化をすればあの2人も助かるかもしれない……!」

「でも私は魔法使えない……!」

「ごめんね、それは俺が記憶と一緒に奪ってたから今返すね」

とレンは私の手を握る。すると力が湧いてきた気がしてきて、

「よし、これなら!」

「いっけー!!!」

私とレンは手を繋いでその手をまっすぐ2人に向けて魔法を放した。2人は見事浄化されことの事態は収めることができた。



















あの戦いのあと私とレンは毎日一緒に過ごすようになり、ノアさんとクロエさんは残念だけど亡くなっていた。もう生まれ変わることはできなくて、今度は二度と生まれ変わることのできない世界のほうに飛ばされてしまった。センと佐久間さんは罰として能力を奪って、なおかつ生まれ変わることは許されなくなった。それにノアさんたちのいる世界のほうにいることも後に知った。私とレンはリストを見つめる。

「次の産まれ変わりは私かぁ……」

「大丈夫だって。生まれ変わっても俺があやめを見つける」

寒い冬の日私の生まれ変わりが見つかった。

「ねぇ、レン?」

「?」

レンは微笑み私に優しいキスをしてくれた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

キキョウの届け人 明智 依毬 @moonlight52

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ