第16話 最終決戦

「んっ……」

「おはよう」

目を開けるとそこにはレンがいた。

「うわ!ごめんなさい!私……!」

「逃げないで?」

私はレンから離れようとするとレンはギュッと抱きしめ私を逃がしてくれない。するとレンは私を真剣に見つめ

「お願い約束して。実は……」

レンが話そうとするとノアさんとクロエさんが私の家に飛び出してきた。

「大変!!ってあんた誰!?」

「猫のレン」

「うわぁ!本当にレンかよ!?」

「いや、要件言ってくださいよ!」

と軽くツッコむ。そしてみんなをなんとか落ち着かせた。

「それで要件ってなんですか?」










「センが……!!」

私たちは急いでセンの元へ行く。するとそこには血まみれになっている大勢の人がいた。

「セン!!」

「セン……なにしてるの……?」

「あやめ……はぁ……もうどうだっていいや」

センはそう言うと私たちに向かって剣を振るった。

「ちっ……秋継かよ……」

「久しぶりだね、セン」

レンが私たちを守るように魔法で剣を作りセンに立ち向かう。秋継って……誰?

「あーあ、隙だらけだよ!」

後ろから明るい声が聞こえ、振り向くとそこには

「佐久間さん……?」

佐久間さんがいた。気づいたら佐久間さんはクロエさんとノアさんを捕えていた。

「な、なんてことするの!!」

「え?これが本来の運命だよ?」

「あやめ!俺から離れないで」

レンは私を抱きしめる。すると佐久間さんとセンがにやにやしている。それが不気味で怖い。

「あやめは知らないもんね……








じゃあ教えてあげる!」

佐久間さんは魔法を使えないはずなのになぜか使えている。

「あー、俺はね、元々人間じゃないの!やっぱり、秋継を殺すべきだったー。俺たちはねぇ、を手に入れたかったんだよね……」

魔法で映し出された光景には知らない女の人と男の人がいる。

「ちょっとー、佐久間魔法かけ忘れてるよー」

センは私に魔法をかける。すると魂があの光景に呼びかけて

「千代」

「由香」

「あやか」

あの夢で見たのは全部私の前世の記憶だったことがわかった。

「んで、どう?いつも奥さんのことを守れなかった旦那は?」

とセンは煽る。

「え……!」

「今度こそお前たちの好きにはさせない!」

「カッコつけちゃってさ!知らない?レンはずっとあやめの旦那だったんだよ?だけど1度も助けてあげられないし、毎回邪魔をするから俺たちは気に食わなかった!」

佐久間さんはそう言う。

「俺たちは元々前世で毎回兄弟で産まれてきた。それに秋継よりいつもはやく生まれ変わってた!なのに……」

「だから俺たち2人であやめを独占しようと思ったら毎回運悪く……秋継がいる。だからここで消してやる!!」

「もしかして、前世で私が千代のときには毒を私が誤って飲んで、由香のときはレンを殺すために暗殺を命じて、あやかのときには弾が私に当たって……」

「だから俺はもう辛い思いさせたくないからわざとあやめの記憶を消したんだ。あやめが生まれ変わったときに俺がこっそり手を打っていたんだ。」

「それが気に食わねぇんだよ!何勝手に俺たちのこと忘れさせてるんだよ!!」

「ぐは!!」

「レン!」

レンの体に剣が突き刺さった。

「いや!レン!!」

「あ、あやめ……」

「ついでにコイツらも殺すわ!」

「あやめ……逃げて……」

「あやめ……負けるな……」

ノアさんとクロエさんは佐久間さんに殺されレンは呼吸だけで必死だった。

「さすが神様だな。一筋縄じゃいかねぇ。だけどこの日のためにどれだけ練習したか……!」

「やめて!レンを殺さないで!なんでもするから!」

「なんでも?じゃあ……












この絶対に約束を破ることができない誓約書に私はセンと佐久間亮平の妻となることを誓いますって言って?」

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