第15話レン

私は生まれ変わりのリストを作っていた。最近ずっと忙しくて休みもない。それにずっと夢ばかり見る。

「忘れないよ」

夢の中でそう言った声に私はいつも涙して目が覚める。顔が見えないあなたは誰?なぜこんなにもせつなくなるの?





















あなたを求めてあなたを探す

















なぜ顔の知らないあなたをこんなにも悲しく想うのか















「あやめ!!大丈夫か!?」

「え?」

私はセンと楽器の演奏を聴いてたはずなのに、またいつもの夢ばかり考えていた。

「もう終わったよ」

「ご、ごめんなさい!!」

「最近大丈夫?」

「ごめんね……」

仕事もそうだけどやっぱり眠ることができない。あの夢はきっと私にとって関係があると私は思っている。だけどこのことをセンに話すと関係ない、きっと疲れが溜まりすぎているんだよとセンは私を慰めるだけ。誰かこの悩み解消してくれないかなぁ……

「あれ!あやめじゃん!」

「佐久間さん!お久しぶりです!」

「あやめ……」

「セン、大丈夫だから。こちらの生活には慣れましたか?」

「うん!おかげさまで!なぁあやめ……」

「すみません、佐久間さん。あやめ疲れてるみたいで休ませてあげてもいいですか?」

「あぁ、そっか。最近仕事漬けって聞くし」

「すみません。また今度で。」

「あやめ、これプレゼント」

そう佐久間さんが差し出したのはキキョウの花だった。佐久間さんは少し頬を赤らめている。

「なんだか懐かしい匂い……ありがとうございます!」

「俺も今度あやめに花プレゼントするね?」

「もうセンったら……!ありがとう!ではこれで失礼します」

「うん、またね」

私とセンは佐久間さんの元を離れセンに家まで送ってもらった。

「今日はありがとう」

「俺こそ。これからも色々と行こうぜ」

「うん」

「じゃあまたね」

センは私の頭を撫でると微笑んで手を振って帰った。










「うぅ……」

また夢だ。私は何度この夢を見ればいいのだろう?みんな私の元から消えていく。掴んでも消えてしまう。私の後ろに男の人が3人立っていた。それぞれ格好も顔も違うのに知っていると感じるのはなぜ?

「大丈夫だよ」

夢の中でも感じた手の温もり。それだけで私は安心できた。あれ……?

「!!さ、佐久間さん……!?」

「ごめんね、莉久兄さんじゃなくて」

そこには佐久間さんに似た男の人がいた。

「いつも俺を可愛がってくれてありがとう」

「もしかしてレン!?」

「うふふ、そうだよ。俺は元々神の中で偉い1人の中で色々なものに変身できるんだ。俺が猫のときにたまたまあやめが俺を見つけて可愛がってくれてこのままの姿でいいやーって思って」

「うわー!大変申し訳ございません!!」

「謝らないで!」

レンがまさか神様なんて思わなかった。私が土下座しようとするとレンは私の頭を上げた。

「覚えてないよね……」

覚えてないという言葉に私はピンと来なかった。

「来るのが遅くなってごめんね」

とレンは私を抱きしめた。私はなぜかドキッとしてしまった。それになぜか懐かしい。私は安心して泣き疲れてしまい、そのあとレン脳での中で眠ってしまった。
















レンside

「バレちゃったなぁ……」

あやめを撫でるとあやめは幸せそうに眠る。

「これからは俺が守るから大丈夫」

今度は絶対に振り向かせてみせる。それとあやめを今度こそは死なせない。

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