第17話
話を戻します。
作家先生の家に着いたイレイサーたちは、家から溢れ出そうな石の魔獣たちとの戦闘に勝利します。
その後、聖石を鑑定したのだそうですがここに大きな仕掛けがあったそうです。
実は聖石と思われている石の箱の中身はフェイクで、この石が先ほどの石の魔獣を発生させる装置になっていて、入れ物だと思っていた石の箱がどこかの聖櫃を開けるための鍵になっていたんだそうです。
この報告を受けた時には本当に驚きました。
驚いたと言えばこないだのチョコですよ! あれ、ヨシダさんに聞いたらほんとにただのモズクでチョコなんかじゃあない、と言われましてね。
あろうことか、あのヨシダ、なんでお前なんかにワイフがチョコを渡さなければいけないんだ、とか言ってましてね。
ふん、呼び捨てにしてやりましたよ!
何回も言ってやります。
ヨシダ! ヨーシダー! ヨシダァ!
どうです?
まあ私を知っている一部の人間からはワルだワルだと言われていますからね、このくらいなんでもありません。
あ、話がそれてしまいました。
そして、作家先生の祖父の調査研究資料から作家先生の持つ石箱、鍵はどうやら帝都の教会本部の地下にある聖櫃を開ける鍵なのではないかと言う事が分かりました。
ここから問題でした。
作家先生もイレイサーもそりゃあ教会に行って調査したい。
しかし相手は強大な教会組織です。
一筋縄ではいきません。
まあ彼らには、ドンとこい! このツノダにまかせとけ! と言っておきましたが、そんなもん無理に決まってます。
ですので私はヨシダさんに適当に報告して、彼らには無理だったって言おうと思ってたんですよ。
そしたらなんだか話が大きくなっていっちゃって、あれ、きっとヤスコさんとヤノさんが報道の力使って国家情報保安局にタレこんだんですよ。
そしたらまた国家情報保安局が教会組織の内部情報が欲しいとかなんとかって大人な事情が絡んでくるわけですよ。
私はね、あまり好きじゃないんですよ、そういう、こう、なんて言うんですか政治的な? みたいな話。
んで、まあ、三か月後、許可が下りっちゃったんですよ、教会の地下聖櫃ですよ? 無理でしょ? 普通。
なんで許可が下りたのか、当時は全く理解できませんでした。
まあ、今となっては教会の意向、というだけでは済まされない事情もあるとわかってるんですけどね。
え? 例のイレイサー? ああ、そりゃあ他の仕事させますよ。遊んで過ごさせるほどうちも暇じゃあないんでね。
例のイレイサーたちにはとある大企業の女社長に書類をもらってくるように仕事を頼みました。
はい、わかっています。
あいつらを選んだのがいけなかったんです。
今、後悔という名の馬が私の身体を駆け巡っています。
次回更新
2023/02/23 02:00
2023/02/22 02:00はシャーナの更新だよ
シャーナの異世界食糧事情改善計画:お気楽グルメファンタジー。精霊や仲間と一緒に旅しながら飢饉を解決?いや私美味しいものが食べたいだけなの
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