一家集結
パエルモ伯爵から預かった手紙には、ざっくり言うと、力ずくでオチョロイ伯爵たちを街から追い出せ、という内容だった。
パエルモ伯爵にしては、けっこう激しい対応だ。
でも、本人は、
パエルモ
「領主としての独立と自治を守る為には、こういう判断も必要になる。」
だそうです。
僕
「捕まえなくていいんですか?」
パエルモ
「そこは状況次第だが、、、
原則的には捕まえない方がいいと思っている。
だが、
そこはジョシュアの判断でかまわん。」
僕
「わかりました。
それじゃ、手紙を届けてきますね。」
パエルモ
「すまない。
ありがとう。」
手紙を届けるのは少し待つことになりました。執事のザバスさんが回復してからの方がいいだろうとの判断です。
そして、2日後。
ザバスさんが回復して業務に復帰していることも確認出来たため、手紙を届けることにした。
僕とボゥを除く従魔たちを引き連れてパエルモ伯爵の屋敷を訪れた。
いつもの衛兵さんもぎょっとしている。
衛兵
「アキラ様。
そのモンスターたちは?」
僕
「僕の従魔だから、安心してください。
パエルモ伯爵から書状を預かってまして。
多少強引にでもジョシュア様にお渡しするように頼まれましたので。」
衛兵さんの顔が輝く。
衛兵
「よろしくお願い致します!」
僕
「は~い。」
パエルモ伯爵の屋敷を、モンスター6体引き連れて歩く様は異常である。
タチアナ
「アキラ様!」
僕
「パエルモ伯爵のご家族とザバスさんを集めたいんだけど、みなさんどちらに?」
タチアナ
「母上とマーティンは一緒にいるはずです。
ザバスは書庫で作業中です。」
僕
「わかりました。
一緒に行きましょう。」
まずはパエルモ伯爵の妻アリシア様と次男のマーティン様。
続いてザバスさんというコースだ。
僕の近くにいるのが一番安全だからね。
アリシア様の部屋へ。
タチアナ
「母上、
マーティン、
父上からのご指示です。
アキラ様と一緒に来てください。」
アリシア
「アキラ様!
ありがとうございます。」
アリシア様とマーティン様はそのまま合流。
次に書庫へ。
書庫にはザバスさんと感じの悪い男がいた。
ザバスさんに作業をさせて見張ってる感じ。
タチアナ
「ザバス!
行きますよ。」
ザバス
「はっ。」
感じの悪い男
「お嬢様。
この男は国王陛下のご命令で、大切な仕事をしているのです。
勝手に連れ出すの、」
僕
「話が長い。」
一瞬で眠らせる。
床に倒れ、眠る男。
タチアナ
「よろしいのですか?」
僕
「何がです?
ただ、日頃の疲れで眠っただけでしょう。」
ザバス
「アキラ様。
アキラ様が回復してくださったと聞いております。
心より感謝申しあげます。」
僕
「気にしないでください。
それよりも次はジョシュア様です。」
ザバス
「執務室です。
ですが、あそこにはオチョロイ伯爵たちがいます。大丈夫でしょうか?」
僕
「問題ありませんよ。
行きましょう。」
執務室に向かって歩いていると、オチョロイ伯爵とその取巻きがこちらへやってきた。
オチョロイ
「これはなんのつもりですかな!」
僕
「これ、とは?」
オチョロイ
「モンスターを屋敷に入れ込むなど、なんのつもりかと聞いているのだ。」
僕
「テイマーが従魔といてもなんの問題もないでしょ。」
オチョロイ
「こんなに沢山のモンスターを連れてきて、そんな言い訳が通用すると思っているのか!」
面倒だね。
ハナに合図を送る。
オチョロイ伯爵たちの足もとから蔦が伸び、絡みつく。身動きがとれず、バランスを崩し倒れるオチョロイ伯爵たち。
僕
「ザバスさん。
庭師に屋敷の中も手入れするように伝えた方がいいですね。」
ザバス
「御意にございます。」
オチョロイ
「フガ、フガ、フガ~!」
伸びた蔦が猿ぐつわのようになり、まともにしゃべれない。
無視して、執務室へ。
執務室にはジョシュア様の監視役が2名いた。
もちろん一瞬で眠らせる。
ジョシュア
「アキラ様!?
それにみんな!」
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