戦闘開始
バーバラ様が退場すると、
次に僕とゲレーロが両サイドに分かれる。
そして両陣営が入場。
ハッサン
「まずはゲレーロ様の陣営です。
アレン様、ケイン様、コリンズ様。
第一騎士団の精鋭が3名参加しております。」
レイモンド
「模擬戦では私も手を焼く3人です。
十分な戦果が期待出来るでしょう。」
ハッサン
「続いて、
あれはAランク冒険者パーティー『黄金の夜明け』ですね。4名のフルメンバーですよ。」
レイモンド
「リズムリア王国最強の冒険者パーティーですね。本職はモンスターとの戦闘ですが、対人戦でも十分な実力者です。
国内で対抗出来る戦力を見つけるのは至難の技でしょう。」
ハッサン
「更にオチョロイ伯爵家の騎士団から2名の参加です。
レイモンド様、いかがでしょうか?」
レイモンド
「ゲレーロ様、本人も騎士団で通用するぐらいの剣士です。まったく穴が見当たらない。
正面から戦って勝利するのは、我々第一騎士団でも私や騎士団長が参加しなければ難しいでしょうね。」
ハッサン
「ありがとうございます。
一方のアキラ氏の陣営です。
え~~~、
手元にある資料には全員が店の従業員と書かれています。
まぁ、戦力はともかくですね、アキラ氏への忠誠心は高いのではないでしょうか。」
レイモンド
「どうやらアキラ氏はバーバラ様の温情が理解出来ていないらしい。」
ハッサン
「バーバラ様の温情ですか?」
レイモンド
「先ほど申し上げた通り、ゲレーロ様は騎士並の実力者です。それが商人であるアキラ氏と戦うのでは勝負になりません。
なので、膨大な資金を持つアキラ氏が戦力を集められるように、バーバラ様は集団戦を発案されたのです。
それを手近な従業員で済ませるなど言語道断。決闘をなめるのもいい加減にしてもらいたい。」
ペネロペ
「そうでもございませんわ。」
ハッサン
「ぺ、ペネロペ様!?」
ペネロペ
「お邪魔してごめんなさいね。」
ハッサン
「滅相もございません。」
ペネロペ
「アキラさんの従業員の筆頭であるアイラさんは、スノーデン王国の武道会で優勝したこともある凄腕ですわ。
他の従業員もそのアイラさんと切磋琢磨した精鋭揃い。
そもそも満月亭が安心して護衛を外せるのも、圧倒的な従業員の実力があるからです。
バーバラ様のご慈悲には感謝しないといけませんね。」
ハッサン
「な、なるほど。
見た目に騙されてはいけないということですね。」
うちの従業員たちはいつもの制服で、武器だけ持っている。
全身を鎧でかためているゲレーロ陣営とは対照的だ。
審判が中央に立つ。
審判
「双方、構えて。
・・・はじめ!」
開始の合図と同時に両陣営が動き出す。
ゲレーロ陣営の中心はAランク冒険者パーティー『黄金の夜明け』。
前衛3名に後衛の魔法使いが1名。
対するは満腹亭メンバー。
アイラさん、マユラさんが前衛。
アリエッタさん、ルーシュさんが後衛。
黄金の夜明けA
「このスピードについてこられるかな?
ぬっ!?」
アリエッタ
「自慢のスピードで避け続けないと蜂の巣にしちゃうよ。」
黄金の夜明けB
「いきがるなよ、小娘どもが!
我が魔法で一掃してやる。」
炎の魔法は、しかし、ルーシュさんの放った風魔法で吹き飛ばされる。
ルーシュ
「そんな魔法じゃ一掃出来ないよ。」
黄金の夜明けC
「気を抜くな、強いぞ!」
マユラ
「Aランクってこの程度なの?
楽な仕事で体が鈍ってるんじゃない。」
黄金の夜明けD
「どうなってるんだ!?」
アイラ
「満腹亭の従業員をなめるなよ。」
アイラさんの対戦相手は瞬く間に斬り伏せられた。
マユラさんも遅れて相手を倒した。
アリエッタさんもいつの間にか倒していた。
周囲に被害が出ないように戦っていたルーシュさんも、パーティーメンバーが全滅したのを確認して、一気に距離を詰める。
黄金の夜明けB
「バカな、魔法使いが接近戦!?」
ルーシュ
「私は魔法も剣も両方使えるんです。」
黄金の夜明けは開始早々に全滅した。
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