いよいよ決闘
満腹亭の後は満面亭。
みんなに事情を説明。
テレサ
「またアイラ様とともに暴れられるのだな。」
ミソラ
「まぁ、許せないよね。」
チーラン
「テーイチより私でしょう。」
テーイチ
「待てよ!
アキラの指名は俺だろ。」
僕
「まぁ、今回は料理人チームを外したからね。」
テーイチ
「ほら、見ろ。
俺に任せておけよ。」
チーラン
「無様な姿を見せたら許しませんよ。」
うん、
みんな、やる気は十分だね。
どうも、こういう姑息なことをされると燃えるみたい。
明日が楽しみだね。
翌日。
ついに決闘の当日。
僕らは闘技場に集合した。
リィズとフィオとモルトさん、チーランさんは客席からの応援です。
僕らは闘技場の出場選手控え室に入っている。
客席も満員。
どうも一大イベントになっているみたい。
やっぱり最近は決闘なんて滅多にないらしいし、しかも当事者がかなり大物。
地方の弱小貴族の争いではない。
王族までもがからむ国家的な事件になっている。
注目度はかなり高いらしい。
僕らがいる控え室に来客があった。
ペネロペ
「ごめんなさいね、
試合前の忙しい時に。」
僕
「大丈夫ですよ。
特に準備がある訳じゃないですし。」
ペネロペ
「バーバラ様はとても陰険で姑息な方ですから、直前でも何をしてくるかわかりません。
ご注意くださいね。」
ペネロペ様はバーバラ様のことが相当嫌いなんだろうね。
僕
「昨日、いきなり1対1が10対10に変更になりましたからね。」
ペネロペ
「あの方らしいですわね。
どうせ、その変更も恩着せがましく伝えてきたのでしょ?」
僕
「おっしゃる通りです。」
ペネロペ
「試合開始まで油断しないでくださいね。
食べ物に毒を入れてきたり、
開始時刻を騙したり、
ここを襲撃させたり。
まぁ、何をしてきてもおかしくない方ですわ。
邪魔はしませんので、試合開始時刻まで私はここにおります。私の護衛たちもおりますので、あまり大胆な手は打ってないでしょう。」
僕
「ありがとうございます。
お茶とお菓子を用意しておきますので、寛いでいてください。」
・
・
・
下剤入りの水の差し入れはありましたが、無事に決闘開始時刻を迎えました。
僕らの控え室の周囲に兵士の格好はしているけど、明らかに普通の兵士じゃない雰囲気の人たちが沢山いたから、もしペネロペ様がいらっしゃらなければ、襲ってきてたのかもしれない。
まぁ、襲われても返り討ちだけどね。
会場にアナウンスが響く。
司会
「ついにこの時がやってきました。
オチョロイ伯爵の嫡男、ゲレーロ様。
Aランク商人のアキラ氏。
両者がベルフォーム伯爵令嬢のカミラ様を賭けて決闘を行います。
1人の女性を賭けて、命がけの戦いを行う。
これ程興奮する展開はございません。
なお、申し遅れました。
司会は私、ハッサンが行います。
戦闘に関しては素人ですので、解説に第一騎士団、副団長のレイモンド様をお迎えしております。
宜しくお願い致します。」
レイモンド
「宜しく頼む。」
ハッサン
「まずは両者が入場し、立会人であるバーバラ様に宣誓を行います。
決闘の結果がどうなっても、約束を守るという宣誓ですね。
今回は勝てばカミラ様を手に入れ、
負ければはだか踊りで王都1周する。
ということになっています。」
レイモンド
「私なら、はだか踊りなどすれば恥ずかしくて王都では生きていけないでしょうね。」
ハッサン
「同感です。
さて、バーバラ様、ゲレーロ様、アキラ氏が入場して参りました。
会場中央に集まります。」
バーバラ
「これより決闘を行う。
10対10で行い、それぞれの陣営の中心である、ゲレーロ殿、アキラ殿が死亡、気絶などの戦闘不能になった場合、あるいは降参を宣言した場合、決着とする。
双方、悔いの残らぬように全力を尽くして戦うように。」
ゲレーロ
「承知しました。」
僕
「承知しました。」
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