やりたいこと
僕
「なるほどね。
僕も憧れられるほど、自由には生きてないけどね。」
マユラ
「じゅう~~~ぶん、
自由にやりたい放題やってるとおもうよ。」
僕
「そ、そうかな?
自覚はないけど。」
まぁ、元の世界にいた時よりは比べものにならないぐらいのびのび生きているけどね。
アイラ
「少しは自覚した方がいいぞ。」
僕
「う、、はい。
僕のことよりカミラさんだよ。
家を飛び出した理由はわかったけど、どうしてうちなの?」
カミラ
「憧れの方のそばに行きたい、というのはそれほど変わった話ではないと思います。」
そんなことを言われるとどぎまぎしちゃうよ。
僕
「じゃあ、ここに住もう。
まだ空いてる部屋があるから整理しよう。
ちょっと営業日は忙しいから、次の休みにやっちゃおうか。」
カミラ
「ありがとうございます!」
僕
「でも、定食屋の従業員だよ。
本当にいいの?
伯爵夫人の方がすごいと思うけど。」
カミラ
「満腹亭の従業員は別格です。
満腹亭の従業員になれるなら、王妃の席でも辞退します。」
僕
「そこまでなの!?」
マユラ
「まぁ、アキラ君は自覚ないと思うけど、ここは最高だよ。
私も何があっても出ていきたくないもん。」
アリエッタ
「同感。
ここにいるみんなも含めて、すごく居心地が良いからね。」
リィズ
「もちろん、『みんな』にはアキラ様も入っていますよ。」
フィオ
「入っていると言うより、中心ですね。」
ルーシュ
「アキラ様のいない満腹亭は、もう満腹亭じゃないですからね。」
アイラ
「最高の家族だよ。」
泣いていいかな?
もう、嬉し過ぎるよ!
みんな大好きだ!
僕
「ありがとう。
僕、本当に嬉しいんだ!
縁に恵まれたのかな。
みんなと一緒に暮らせて僕も幸せだよ
これからもよろしくね。」
マユラ
「もちろん!」
最高だよ!
みんなの笑顔が輝いてる。
もう感極まってきた。
アイラ
「1つだけ、、、
アキラにお願いをしていいかな?」
僕
「もちろん。
なんでも言ってよ。」
アイラ
「・・・あの、だな。
その、、、」
アイラさんが歯切れが悪い。
珍しいね。
言いにくいお願いなのかな。
僕
「どんなお願いでも大丈夫だよ。
僕に出来ることなら。
気にせず言って。」
アイラさんが決意の表情で、
アイラ
「アキラの子どもを産みたい!」
僕
「えっ!?」
・・・固まる僕。
マユラ
「乙女の告白だよ。
どうするの。」
固まってる場合じゃないよね。
アイラさんが勇気を出して言ったんだもん。
僕
「よろしくお願いします?」
返答ってこれで合ってるの?
アリエッタ
「ちょっと待った!」
僕
「えぇっ!?」
なんなの??
ちょっと待ったって??
アリエッタ
「あのさ、
アキラ君の子どもを産みたいってのはアイラだけじゃないんだよ。」
僕
「え??」
リィズ
「私たちはみんなアキラ様のことが大好きですし、その子どもを産みたいんです。」
フィオ
「でも、全員が妊娠、出産となると満腹亭が営業出来ません。」
頭が追いつかないよ!
パニックです!
マユラ
「まぁ、落ち着いて。
みんなもね。
はい、深呼吸。」
スー
ハー
マユラ
「整理するよ。
ここにいるみんながアキラ君のことを大好きなの。
でも、それと同時に満腹亭のことも大好きなの。
そこまでは理解出来た?」
僕
「うん。」
軽く頷く。
マユラ
「じゃあ、みんなに聞くよ。
アキラ君の子どもを産みたいな、って思っている人は手を挙げて。」
全員が手を挙げた。
しれっとカミラさんも手を挙げている。
マユラ
「こういう状態なの。」
僕はこくこく頷く。
マユラ
「でも全員が一斉に妊娠したらお店の営業が出来ないでしょ。」
僕
「そりゃ、、、
そうですね。」
マユラ
「だから、
アキラ君のすべきことは、
計画的にみんなの希望を叶えられるように準備することなの。
わかった?」
僕
「はい。」
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