本題
しばらく話をしていると、
執事?
「お嬢様、
こちらにいらっしゃいましたか。
伯爵がお呼びです。
会場にお戻りください。」
カミラ
「あら、ごめんなさい。
そろそろ締めの挨拶の時間かしら。
アキラ様、パーティーの後で父から話がございますので、少しだけ残って頂いてもよろしいですか?」
僕
「大丈夫ですよ。」
さすがに、さんざん話をした後に体調不良は言えないよね。
もう終わりみたいだし、後少しだけ頑張ろう。
パーティー会場に戻ってしばらくすると、ベルフォーム伯爵が締めの挨拶をされた。
続けてカミラ様も感謝の言葉を述べられた。
・・・カミラ様は半分くらい、会場の外にいたんだけど、そんなことを微塵も感じさせないね。
パーティーが終わると、先ほどの執事さんが僕のところにやって来て、
執事
「アキラ様、
伯爵がお話をしたいと仰せです。
一緒に来て頂けますか?」
僕
「わかりました。」
案内されたのはベルフォーム伯爵の執務室かな?豪華な部屋だ。
執事
「アキラ様をお連れ致しました。」
ベルフォーム
「アキラ殿、今日はパーティーに参加してくれてありがとう。
カミラからも素晴らしいプレゼントを頂いたと聞いているよ。」
僕
「お招き頂き有難うございます。
それと、最初の挨拶は失礼致しました。
緊張して、、、」
ベルフォーム
「いやいや、気にしなくてもかまわないよ。
身内のパーティーだからね。
しかし、パエルモ卿主催のパーティーなどには参加してこなかったのかね?」
僕
「パーティーの料理を提供するなどの裏方として参加することはありましたけど、客としてはなかったですね。」
ベルフォーム
「なるほどな。
それでだ。
残ってもらったのには理由があってな。」
僕
「なんですか?」
ベルフォーム
「カミラ、入ってきなさい。」
カミラ
「失礼致します。」
先ほどのドレス姿のままのカミラさんが入ってきた。
ベルフォーム
「我が娘、カミラと結婚しないか?
悪い話ではないだろ。」
僕
「えっ!?
僕がですか!?」
ベルフォーム
「そうだ。
カミラはなかなかに良く出来た娘だ。
今日のパーティーでも話をしたようだが、不満はなかろう?」
僕
「不満はないですけど、、、
い、いきなり過ぎませんか?
それにカミラ様のお気持ちもあるでしょうし、、、」
カミラ様も迷惑でしょ。
いきなり僕と結婚なんて言われたら。
いくら親の決定とはいえ。
カミラ
「私はアキラ様と結婚したいと考えております。本日、お話をして、より一層、結婚したいという気持ちは高まりました。」
僕
「えっ!?
ホントですか!?」
好感度が上がるようなトークしてないけど。
カミラ
「好きなことを熱心に語るお姿は、感情を偽ってばかりの貴族よりも何倍も魅力的でしたわ。」
どうしよう?
カミラ様は僕よりも少し年下かな。
15~16歳の美少女だ。
家柄も国内有数の大貴族。
性格も良さそうだし、
会話の端々から教養があるのもわかる。
非の打ち所がない。
・・・ん?
僕
「でも婚約者とか、いらっしゃらないんですか?
貴族の方々は我々一般市民よりも、そういうのは早く決めると聞いたことがあるのですが?」
カミラ
「婚約者はいました。
ですが、その婚約者の家が前の謀反騒動の際に処罰を受けて、破談となりました。」
僕
「すいません、失礼な質問を致しました。」
カミラ
「構いません。
どうか、お側にいさせてください。」
頭を下げるカミラ様。
ベルフォーム
「カミラがここまで申しておるのだ。
不満はなかろう。」
僕
「あの、
その、
少し考えさせてもらえませんか。
人生の一大事なんで、
いきなり決められません。」
ベルフォーム
「何事にもタイミングがある。
決断するべき時に決断をしなければならん。
さぁ、返事を!」
えぇっ!?
今決めないといけないの!
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