占い師
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今回はマサキ視点です。
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俺とマイはジュカーイのダンジョンに挑戦する毎日を送っていた。
ダンジョンでお金を稼ぎながら、仲間の情報集めを行うことにしている。
奴隷にされたクラスメートを助けるにはお金が必要だからね。十分なお金を用意しておく必要がある。
俺もマイも強い。
一般の冒険者よりも断然稼げる。
ただ、ダンジョンに入っていたら人を探すことが出来ないから、情報屋を雇っている。
情報屋には、とりあえず若い異世界人を探すように言ってある。
単調だけど、悪くない毎日だ。
そんなある日。
俺とマイがダンジョンから宿に帰ってきたところ、情報屋がやってきた。
情報屋
「お疲れのところすいませんね。」
マサキ
「かまわないさ。
誰か見つかったのか?」
情報屋
「見つける方法を見つけた、というところですね。」
マサキ
「どういう意味だ?」
情報屋が手で金を催促してくる。
マサキは仕方なく、金を掴ませる。
情報屋
「ここからかなり北に行ったところにニノーヘって街があるんですが、そこに占い師がいるんです。その占い師が人探しのスペシャリストって話ですぜ。」
マサキ
「ニノーヘの占い師か。
確かに会ってみる価値はあるかもしれないな。料金がいくらかわかるか?」
情報屋
「調べればわかりますけど、少し時間はかかりますよ。なにせ、ニノーヘに行かないと正確な情報は手に入りませんからね。」
マサキ
「確かにな。
どうするかな、、、」
マイ
「まずは料金を調べてもらった方がいいんじゃない。その間も私たちはここでお金を稼げば時間も無駄にならないし。」
マサキ
「マイの言う通りだね。
調べてきてもらえるかな。」
情報屋
「長距離移動ですから、多少は割増料金をもらいますよ。」
マサキ
「ああ、かまわない。
よろしく頼む。」
それから数週間。
なにせ、この世界は移動に時間がかかる。
馬車を乗り継いで行くことになるんだけど、街と街の移動に数日かかるなんてこともよくある。
俺たちは情報屋の戻りを待ちながら、ダンジョンに入り続けた。
そして、ようやく戻ってきた。
情報屋
「すいませんね。
なかなか時間がかかってしまって。」
マサキ
「仕方ないさ。
ニノーヘは遠いからな。
それで、どうだった?」
情報屋が手で金を催促してくる。
マサキがいつもより多く金を掴ませる。
情報屋
「これじゃ、足りませんよ。」
マサキ
「情報を聞いてからだ。」
情報屋
「は~、仕方ありませんね。」
情報屋としては不本意ではあるが、マサキの性格は理解している。金を出さないということはない、とふんでいる。
情報屋
「やはりスキルとしての占いですね。
百発百中だと評判です。
ただMPを使うので1日に占える回数は限られているとか。
1回300ウォンカで占ってくれるらしいです。なので、探したい人数分のお金を用意すれば問題ないかと。
人探しは得意らしいですからね。
まぁ、探している間に移動してしまうこともあるでしょうが。」
マサキ
「ありがとう。
良い情報だったよ。」
マサキは追加のお金を渡す。
情報屋
「へへ、毎度あり。」
お金を受け取ると情報屋は去っていった。
マイ
「これからどうするの?」
マサキ
「必要なお金を用意して、ニノーヘに行こう。今、生きているのか、どこにいるのか、それがわかれば、今後のプランも立てやすい。」
マイ
「クラスメートも、もう半分くらいは所在は判明しているもんね。6000ウォンカあれば十分かしら?」
マサキ
「そうだね。
それだけあれば、足りるだろう。
俺たちなら、もう少しで貯められるな。」
マイ
「じゃあ、後少し頑張りますか。」
それから、資金を貯めつつ、長旅の準備を進めていった。
目指すはニノーヘ。
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