マイの判断

マサキが状況を説明した。

カネキ屋から買ったこと、

僕が助けたこと、

百田先生たちのこと、

僕のこと、

マサキのこと。


だいぶ、僕のことを良く言ってくれてた。

ちょっと気恥ずかしいね。


マサキ

「一気にしゃべったから、わかりにくいところもあったと思う。何か聞きたいことがあったら、なんでも聞いてくれ。」


マイ

「ある程度わかったと思う。

とりあえず、マサキがカネキ屋から私を買ってくれたのよね。

それで、それをアキラがサポートしてくれた。

そういうことだよね。」


「そうそう。

それで合ってると思うよ。」


マサキ

「そして、マイにはこれからどうするかを考えてもらいたいんだ。」


マイ

「これからどうするか、、、」


マサキ

「マイにはいくつかの選択肢がある。

1つは、俺と一緒にクラスメートを探す。

もう1つは、バレティアに行って百田先生や他のクラスメートと暮らす。

もちろん、俺たちに関わらず、自由に生きるのもありだ。」


マイ

「でも、私はマサキに買われたのよね?

好き勝手にしていいの?」


マサキ

「俺が勝手に買っただけだ。

マイが負い目に感じることじゃない。」


マイ

「ありがとう。

・・・私、マサキと一緒に行くわ。

私のような状況になっているクラスメートがいたら助けたいもの。」


マサキ

「本当にいいのか?

大変な旅になるかもしれないんだぞ?」


マイ

「正直なところ、

私、この世界に来てからずっと奴隷として生活してたから、いきなり自由にしていいって言われて放り出されても、どうすればいいのかわからないの。

単純にマサキと一緒の方が心強いし。

ダメかな?」


マサキ

「わかった。

一緒に行こう。」


なんか、うまくまとまったみたい。


「じゃあ、2人とも頑張ってね。」


マサキ

「ありがとう。

アキラには助けられてばかりだ。」


「お助けついでに。」


僕はマサキに2000ウォンカを渡す。

イメージとしては20万円って感じ。


「マサキ、今、ほぼ無一文でしょ。

マイと一緒に旅に出るなら多少の準備は必要でしょ。」


マサキ

「いいのか?」


「まぁ、僕も商人として、ほどほどに儲けているからね。

これぐらいなら、問題ないよ。」


マサキ

「ありがとう!

絶対に返しに行くよ。」


「そう。

じゃあ、返しに来てくれた時はご馳走を用意しておくよ。」



その後、

マサキとマイは一緒に店を出ていった。

まずは旅に必要な準備を整えるらしい。

次の目的地はジュカーイらしい。

ダンジョンのあるジュカーイでお金を稼ぎながら、情報収集をするらしい。

そこで情報が手に入らなければ、王都を目指すそうだ。


これから、どうなるのかな?

マサキも今回の苦い経験でまた成長したんじゃない。

彼らが順調に旅をしている限り、ほとんど接点はないはず。

まぁ、今回みたいに巻き込まれるのは勘弁してもらいたいね。




マサキの件が片付いたら、次はスノーデン王国での物件探しだ。

物件探しはリョーコさんの意見を尊重するつもり。なにせ、プロのパティシエールだからね。僕は付き添いって感じです。


翌朝。

僕とリョーコさんでスノーデン王国の王都に向かった。

そして前回の不動産屋さんへ。


幸いにも、うるさい会長さんはおらず、営業部長さんと前回の若手店員さんが対応してくれた。


営業部長

「アキラ様、

お越しくださりありがとうございます。」


「こちらこそ。

今日は会長さんはいない感じですか?」


営業部長

「先日は申し訳ございませんでした。

今日は会長も社長も同席しませんので、ご安心ください。」


「そりゃ、良かった。」


営業部長

「以前おっしゃっていた条件に合いそうな物件を5つ用意致しました。

こちらが物件の資料です。

すべて中まで見られますので、気になった物件は見に行きましょう。」


物件の立地や広さ、価格などの情報が書かれた資料を見せてもらった。


「リョーコさん、どうかな?」


リョーコ

「これはちょっと無しかなぁ。

キッチンが狭過ぎるわ。

他は見てから判断したいかな。」


「じゃあ、この4件を見せてください。」

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