トードーさんのお呼び出し
スノーデン王国での武闘大会を終えて、満腹亭に戻ってきました。
満月亭や満面亭のメンバーは転移システムでそれぞれのお店に戻って行った。
次はリョーコさんとスノーデン王国の王都に物件探しに行くんだけど、今日明日という訳ではないからね。
翌日。
そんな時にトードーさんからお呼びがかかった。トードーさんはデジーマのホンダ公爵の部下だ。
ホンダ公爵名義ではなく、トードーさんとしての呼び出し。
ちょっと違和感があるね。
今まで、ホンダ公爵から呼ばれたことはあったけど。
まぁ、行ってみよう。
満面亭に転移してトードーさんのところへ。
トードーさんはホンダ公爵の部下。
デジーマの市庁舎で働いている。
僕
「こんにちは、トードーさん。」
トードー
「よくぞ、お越しくださいました。」
僕
「でも珍しいですね。
何かあったんですか?」
トードー
「実は、ちょっとした事件がございまして。
犯人は捕まえているのですが、、、
その犯人がアキラ様の友人を名乗っているんです。処罰を行う前に真偽を含めて確認したいと思い、お声をかけました。」
僕
「ちなみに、なんて名前なの?」
トードー
「マサキという名の冒険者です。
ご存知ですか?」
僕
「あ~、
たぶん、知り合いかな。
何があったんですか?」
トードー
「よくある話なんですけどね。
商売の知識のない冒険者に不利益な契約を結ばせて、お金を巻き上げる。
そしてお金が払えないことを理由に奴隷として売られてしまう。
あくどい手口ですが違法ではございません。
そして、今回のマサキという冒険者はお金を払えず奴隷にされるところ、
暴れまして、、、
それで、今は拘置所に入っています。」
僕
「なるほど。
確かに世間知らずかも。」
トードー
「まずは本人確認をお願いしたいのですが、ご同行頂けますか?」
僕
「お願いします。」
トードーさんに連れられて拘置所に到着。
中に入り、牢屋に到着。
中にはしょんぼり座るマサキがいた。
僕
「マサキ。」
マサキ
「アキラ!?
どうしてここに?」
僕
「ん?
マサキが呼んだんじゃないの?」
トードー
「彼がアキラ様の知人であり、満面亭に連絡を取りたいと言っていたのでアキラ様に先に連絡を入れたのです。」
僕
「そっか~。
トードーさん、ありがとうございます。
マサキに満面亭のことって言ってたっけ?」
マサキ
「いや、
ただ、この前食べに行ったら、アキラのお店にいた人たちがいたし、お店の名前も共通点があったから。」
僕
「それで、何があったの?」
マサキ
「カネキ屋というお店でクラスメートの石川さんを見つけたんだ。
それで店主にジュカーイのダンジョンでお金を稼いでくるから、石川さんを譲ってほしいってお願いしたところ、了承してくれた。
ジュカーイまで行ってお金を用意して戻ってきたら、店主が訳のわからないことを言ってきて、、、
このざまさ。」
トードー
「契約書上、彼はカネキ屋から借金をしています。女性奴隷を売らないという契約だと彼は思っていましたが、実際の内容は女性奴隷を借金をして購入し、支払いが出来るまで身柄は引き渡さないという内容です。
しかも金利がかなり高い設定です。
彼は予定金額の2倍用意していたようですが、実際は10倍ぐらいに膨らんでいたため、支払いが出来ませんでした。
そして、このままだと今後も利息が増え続けるため、彼は死ぬまで奴隷として働くことになるでしょう。」
マサキ
「そんなこと許されるのか!」
僕
「ここは元の世界とは違うんだ。
法律で守られている訳じゃないんだよ。」
マサキ
「うっ。」
トードー
「アキラ様、どうされますか?
助けることも出来ますし、このまま放置しても問題ございません。」
マサキ
「・・・」
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