今後のプラン
そんなある日。
僕
「リョーコさん、少しいいですか?」
リョーコ
「どうしたの?
改まって。」
僕
「今後のプランを相談したくて。」
リョーコ
「今後のプラン?
どんなメニューを作っていくか、
ってこと?」
僕
「もう少し、大きい話。
ゆくゆくはリョーコさんにスイーツ店を任せたいと思ってるんだ。
もちろん、ここで使える食材は同じように使えるようにするよ。」
リョーコ
「アキラさんがオーナーで、
私が店長ってこと?」
僕
「そうそう。
そんな感じ。
メニューとかは好きに決めてもらっていいですよ。
今はどうしてもコースメニューの1品だから自由度が低いけど、お店になれば好きに出来ると思います。」
リョーコ
「有難い話だけど、無条件なの?」
僕
「条件っていうか、
頼みたいことがあるんです。」
リョーコ
「頼みたいこと?」
僕
「リョーコさんが店長をするお店で、後進を指導して欲しいんです。
そして、リョーコさんに指導してもらったパティシエを全世界に出店してもらおうと思っているです。」
リョーコ
「全世界に出店ってどういうこと?」
僕
「イメージだけど、
パティシエとしての技術を身につけた人が、
それぞれの土地で、
その土地で手に入る食材で、
地域に合わせた調理法で、
その土地独自のお菓子を作り上げる。
そんなことを世界各地でやって欲しいんです。」
リョーコ
「スケールの大きな話ね。
目的はなんなの?」
僕
「僕が各地のお菓子を楽しむためです。
どこの土地に行っても、おみやげが同じような饅頭じゃつまらないじゃない。
その土地でしか食べられない物の方が魅力的でしょ。
だから、その土地、その土地のお菓子を創意工夫して作ってもらいたいんだ。」
リョーコ
「面白いことを考えるわね。
じゃあ、私が店長をするお店で、パティシエの卵を育てて、全国に送り出すってことね。
もちろん、協力するわ。
で、
パティシエの卵はどこから募集するの?」
僕
「まだ考えている途中だけど、
最初は孤児とかからスタートかなって思っているんだ。
でも、本当にスタートする時には関係各所に相談しないといけないから、独断では進められないんだよね~。」
リョーコ
「なるほどね。
反対することはないわ。
準備が整ったら教えて。」
僕
「オッケー。
準備は進めていくね。
進捗があったら報告するね。」
リョーコ
「お願いするわ。」
よ~し
準備を進めていこう。
スノーデン王国に店を出すのに後必要なのは、
パティシエの卵、
護衛、
店舗、
この3点だね。
そして、パティシエの卵は、何年か毎に補充と卒業を繰り返していくシステムを作り上げないといけない。
パエルモ伯爵に相談かな。
護衛は奴隷を雇って、育てればいいかな。
いつものハモンド商会に行こう。
いつものパターンだけど、今回は純粋な護衛要員。店員を兼ねる必要はない。
わかりやすい護衛を雇いたい。
リョーコさんは戦闘力はほとんどないからね。
店舗についてはイーロンさんに相談すればすぐに解決できるだろうね。
でも、改装とかが必要だろうから、先に話をしといた方がいいかな。
順番はパエルモ伯爵、イーロンさん、ハモンドさんの順番かな。
まずはパエルモ伯爵に相談しよう。
数日後。
用件を伝えてから、パエルモ伯爵のお屋敷を訪問した。
訪問するとパエルモ伯爵とタチアナ様が待っていた。
タチアナ様はパエルモ伯爵の長女で、以前に孤児の生活改善のために『ふらい屋』を一緒にスタートさせた間柄だ。
パエルモ
「事前に用件を伝えてくれるとは、アキラも成長したな。」
僕
「いきなり行こうとしたら、うちの従業員から、事前に使いを出すように言われちゃって。」
ルーシュです。
ついでに、パエルモ伯爵のお屋敷までの使者もしてくれました。
パエルモ
「良い従業員を持ったな。
今後も急ぎの用件以外はそうしてもらえると助かる。」
僕
「ハハハ、善処します。」
忘れる自信しかないね。
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