セージからのお呼び出し
ある日。
バレティアのセージさんからお呼び出しがあった。
なんか用事があるらしい。
セージさんから呼び出されるなんて珍しいんだよね。
僕
「こんにちは~」
セージ
「よく来たな。」
僕
「珍しいですね、
セージさんから呼び出しなんて。」
セージ
「悪いな、忙しいところ。」
僕
「大丈夫ですよ。
どうしたんですか?」
セージ
「前に戦争奴隷を斡旋したことがあっただろ。また先日のアルバンの戦いで大量に戦争奴隷が手に入ったからな。
どうだ、いらないか?」
僕
「いいかも。
ちょっと現地の責任者に確認を取ってきます。少し待ってもらってもいいですか?」
セージ
「ああ、問題ない。
慌てなくていいぞ。」
確かにジャブル大陸やハンドル群島の植物をたくさん育てている。
人手が増えることはウェルカムだと思う。
後は今、働いているメンバーとのバランスをどうするかだよね。
セージ
「実はもう1つ話しておきたいことがあってな。」
僕
「なんですか?」
セージ
「私が異世界人の保護をするために情報を集めていることは話したことがあっただろ?」
僕
「ええ、覚えていますよ。」
セージ
「それでだ。
実は異世界人らしき人物が、ジプート連邦で飲食店をやっているとの情報が入ったんだよ。
異世界人で、しかも飲食店経営。
アキラ君も興味を持つんじゃないかと思ってね。」
僕
「面白そうですね。
詳しく教えてもらえませんか?」
セージ
「残念ながら、詳しい情報はない。
ジプート連邦は遠いからな。
だが、ジプート連邦のランタンで飲食店をやっているらしい。
どんな店、
どんな人物、かはまだわからない。」
僕
「ランタンですね。
ちょっと行ってみますよ。」
セージ
「その移動速度が羨ましいね。
ランタンまで、そんなに気軽に行けるなんて。普通は最低でも1ヵ月は必要な行程だからな。」
僕
「まぁ、特殊なスキルがあるんで。
ランタンなら、たぶん1日で行けるかな。」
セージ
「異世界人は特殊なスキルを持つケースが多いが、アキラはその中でも別格だな。
想像を遥かに超えるスキルが山のようにあるからな。」
僕
「まぁ、正直、自分でもスキルが多過ぎて整理出来てないんですけどね。」
セージ
「初めて聞いた悩みだよ。
スキルが多過ぎるなんて。」
僕
「最近はスキルの増えるスピードも落ち着いてきましたから。」
セージ
「話が脱線したな。
戦争奴隷はいつでも渡せるように準備しておこう。必要な時に必要な人数を教えてくれ。」
僕
「ありがとうございます。
確認して、お伝えしますね。」
セージ
「ああ。
慌てなくてもいいぞ。
それとランタンの情報は噂レベルだ。
真偽のほどは定かではないからな。
ハズレても仕方ないぐらいの気持ちで行ってくれよ。」
僕
「観光を兼ねて行ってきますよ。」
バレティアを出て、そのまま実験農場へ。
僕
「モルガンさん、こんにちは。」
モルガン
「アキラ様、ようこそ。
今日はどうされたんですか?」
僕
「今日はモルガンさんに相談があって。」
モルガン
「なんでしょうか?」
僕
「また戦争奴隷を追加しないか、って話があるんだけど、どうかな?」
モルガン
「多少の準備をすれば問題ないかと思います。あまり多過ぎるとバランスが崩れるので、今の人数よりも少ない方が無難かと思います。」
僕
「僕もそう思うよ。
他に何かあるかな?」
モルガン
「そうですね。
贅沢だというのを理解した上ですべて申し上げます。
用意するかどうかの御判断はアキラ様にお任せ致します。」
僕
「わかりました。
聞かせてください。」
モルガン
「私たちとあまり生活レベルに差があり過ぎては、反発を生みます。
家や家具などは同じようなものを用意して頂きたいです。」
そりゃ、そうだよね。
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