やりたいこと、やりたくないこと
僕
「話が脱線しちゃったけど、
僕は満腹亭のみんなと楽しく生活出来て、
やりたいお店を好きに出店して、
美味しい料理を食べる。
そんな生活が出来れば十分かな。」
パエルモ
「アキラらしい、と言えばアキラらしいな。」
アーサー
「お前が野心家じゃなくて良かったよ。
お前が暴走したら止められないからな。
強過ぎる。」
僕
「権力者になって、
アーサーさんみたいな窮屈な生活はしたくないし、パエルモ伯爵みたいにドロドロの貴族社会で渡り合うなんて僕には無理だし。」
アーサー
「王族ってのは、いろいろ大変なんだよ。」
パエルモ
「領地を守るということは簡単ではないんです。」
僕
「だから、やりたくないんですよ。」
そんな会話を交わしつつ、僕らの飲み会は終了した。
アーサーさんがワインをとても気に入ったからプレゼントしました。
チリーノで作ったワインだと言ったら驚いてたよ。
翌日。
さっそくコーラル商会のガロッソさんを訪ねた。
ちなみに、僕は二日酔いには縁がないみたい。毒とかに強い耐性を持つからだと自分では分析している。
僕
「こんにちは。」
マヘリア
「あら、アキラ君。
いらっしゃい。」
今日はマヘリアさんとミライちゃんもいた。
いつもは恐い顔のガロッソさんもミライちゃんがいると、優しいおじいちゃんの顔になるから不思議だよね。
ガロッソ
「今日はどうしたんだ?」
僕
「今日はガロッソさんに報告と相談があるんだけど、いいかな?」
ガロッソ
「なんか、嫌な予感がするな。
聞かないって選択もありか?」
僕
「えっと、、、
パエルモ伯爵から、ガロッソさんに相談するように言われているから、回避は無理だと思います。」
ガロッソ
「まったく、
絶対厄介な話じゃねぇ~か。
仕方ない、話してみろ。」
僕
「はい。
実は僕、Aランクになっちゃいました。」
ガロッソ
「なっ!?」
マヘリア
「えっ!?」
2人が固まる。
ガロッソ
「いずれ、
あり得るとは思っていたが、
想定していたより速過ぎる。
何があった?」
僕
「ジャブル大陸のグルラさんの頼みで、
スノーデン王国にいるグランドマスター、
イーロンさんに会いに行ったら、
Aランクになるように勧められました。」
ガロッソ
「なるほどな。
商人ギルドのグランドマスターに目をつけられた訳か。」
マヘリア
「おめでとう。
凄いことよ。
Aランク商人になるって。」
僕
「ありがとうございます。
何かすることってありますか?」
ガロッソ
「俺もBランクだからな。
正直、Aランクのことになるとわからん。
だが、アキラがごぼう抜きしたことを快く思わない連中はたくさんいるだろう。
何かしらの嫌がらせなんかはあるかもしれんな。」
僕
「嫌がらせですか?」
ガロッソ
「そうだ。
今まではコーラル商会の看板で守ってきたが、そこが逆転したからな。
今後、アキラのところが直接狙われる可能性はあるな。」
僕
「やだな~。」
マヘリア
「Aランク商人に手を出そうとするのはAランクかBランクの商人ぐらいよ。
敵がそこまで多い訳じゃないから。」
ガロッソ
「とりあえず、警戒だけはしておけ。
従業員にも言っておけよ。
不審な話や不審者を見かけたら、パエルモ伯爵に相談しろ。
パエルモ伯爵としても、アキラは共同事業をしている相手だ。力になってくれるはずだ。」
僕
「ありがとうございます。
とりあえず、お店の警戒レベルを上げておきます。
ドラゴンの群れが襲ってきても大丈夫なようにしておこうかな。」
ガロッソ
「警戒の仕方を間違えている気がするな、、、
魔王とでも戦うつもりか?」
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