英雄の帰還
メリルさんに連れられて小さな工房へ。
ガンズさんとミトンさんはそのまま工房に残ることになりました。
メリル
「こんにちは。
少しいいかしら?」
若い職人
「し、師匠!?
どうしたんですか、突然?」
メリル
「バド、久しぶりね。
こちらのアキラさんの依頼でバドに頼みたいことがあって。
これを見てくれる?」
メリルさんがバドさんに人造スノーストーンを渡す。
バド
「面白いですね。
魔鉄に特殊な素材を使って付与をしているようですね。」
メリル
「材料さえあれば作れそう?」
バド
「大丈夫ですよ。
と言うか出来ると思ったからここに来たんでしょ。」
ニコッと笑うバドさん。
メリル
「腕が衰えていなければ。」
バド
「安心してください。
ちゃんと成長していますから。」
僕
「素材はこれです。
これを魔鉄に使っています。」
バド
「なるほどね。
試してもいいかな。」
僕
「もちろん。」
・
・
・
バドさん、成功です。
バド
「魔鉄はともかく、このモンスターのコアはどこで手に入るんだ?」
僕
「コーラル商会が材料を持ってきて、完成品も買い取ってくれる予定です。
まぁ、最初は僕が材料を用意することになるかもしれないけど。」
バド
「まぁ、素材を持ってきてくれれば、いくらでも作りますよ。」
僕
「ありがとうございます。
そのうち、コーラル商会から連絡が入ると思います。」
バド
「わかった。
話が来るまで待ってるよ。」
その後、メリルさんにお礼を言ってパエルモに帰りました。
ガロッソさんにはバドさんの工房を説明。
ガンズ工房の出身で、メリルさんの紹介ということで、バドさんのことは十分信頼出来るとガロッソさんは評価してました。
そして、アーサーさんたちが街に到着した。
大歓迎って感じだね。
アーサーさんを一目見ようとたくさんの街の人たちが集まった。
パレード的な要素も強いみたい。
兵士たちが街を歩いている。
実際には全員が街中で泊まることはできない。アーサーさん含め、高位の者だけが宿に泊まり、大半の兵士は街を通過して、野営となる。
パエルモ伯爵のお屋敷にはアーサーさんと今回の軍の幹部たちが集まった。
総大将であるアーサーさん、主催者であるパエルモ伯爵が挨拶をして食事会はスタートした。
本格的な祝賀会は王都で行われるらしい。
アーサー
「パエルモ卿、
このような歓待に感謝する。
みなの英気も養えるだろう。」
パエルモ
「此度の戦いでも連合軍の勝利はアーサー殿下率いるリズムリア王国軍の活躍がなければ無理だったと聞いております。
ささやかではございますが、食事と酒を用意致しました。
戦いの疲れを癒す助けになれば幸いでございます。」
満腹亭の料理は好評でした。
高級コース料理とかではなく、ちょっとしたパーティー料理って感じです。
ミートローフ
ローストポーク
ロティサリーチキン
スモークサーモン
生春巻
唐揚げ
チーズフォンデュ
アップルパイ
タルトタタン
格式より食べやすい物を中心に用意しました。
味は保証するよ。
行軍中は干し肉のスープに固いパンみたいなのが定番。そんなのに食べ飽きたところにパーティー料理だからね。
しかもお酒もたっぷり。
がつがつ食べて、
ガンガン飲んで、
ダウンしていく者がたくさん出た。
本当のパーティーだとダメだけど、今日は無礼講ってことでダウンした者から順番に運び出されていった。
そして、2時間近く経過したところでアーサーさんから締めの挨拶があり、参加者たちはパエルモ伯爵が用意した宿に移動していった。
アーサーさんとその側近はパエルモ伯爵のお屋敷に泊まることになっている。
僕も今日は帰りが遅くなることをみんなに伝えてある。
年上2人と酒を飲むなんて、僕も大人になったもんだね。
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