八葉の飾り

ガウ

『感謝する。』


ゲコ

『石になるのはもうこりごりだの~。』




従魔たちの回復を終えて、報酬を確認する。

今回は物みたいだね。


葉っぱが8枚集まったようなアクセサリーだ。きれいな緑色。1枚1枚の葉っぱが綺麗な光沢を持つ。

単純におしゃれかも。


『八葉の飾り』という名前だった。

葉っぱがそれぞれ外せる。

そして、

葉っぱを1人1枚装備するシステムだ。


もちろん破格の効果がある。

装備をした人たちの耐性スキルを共有するという効果だ。

例えば、装備した8人のうち、1人でも毒耐性を持つ人がいれば、全員が毒耐性を持つことになる。

しかも他のアクセサリーの効果も共有してしまう。


例えば、

1人が毒無効のアクセサリー。

1人が暗闇無効のアクセサリー。

1人が麻痺無効のアクセサリー。

そうすると8人全員が3つの無効効果を得られる。


しかも、

耐性スキルの対象は状態異常だけじゃない。

火耐性とか、斬撃耐性とか、そういう耐性スキルもすべて含まれる。


このアクセサリーは僕と凄く相性が良い。

僕が1つ装備すると残りの装備者がむちゃくちゃ防御能力がアップする。


状態異常はもちろん、全属性、魔法攻撃、物理攻撃、すべて耐性持っているからね。


これは満腹亭のみんなにおみやげかな。



「じゃあ、時間も中途半端だし、夕方までダンジョンで遊んでから帰ろうか。」





「ただいま~」


満腹亭に帰ってきました。


みんな

「「「おかえりなさ~い」」」


みんなで晩ごはんを食べながら土産話とおみやげのプレゼント。


「ツンドラ大陸のダンジョン、クリアしてきたよ。」


アリエッタ

「凄いよね。

ダンジョンクリア何個目?」


「えっと、、、

セントラル大陸で4つ。

アカツキ大陸、ハンドル群島、ジャブル大陸でそれぞれ1つかな。」


ルーシュ

「さすがアキラ様、8つのダンジョンをクリアされるなんて、聞いたことがありません。」


リィズ

「ダンジョンは後何ヵ所あるんですか?」


「後1ヵ所だね。

魔大陸だよ。」


アイラ

「厄介な場所だな。

魔大陸は魔族が支配している。

ダンジョンにたどり着くまでの方が敵が多いかもしれない。」


「だよね~。

まぁ、慌てる必要もないし、

時間が出来たら行ってみるよ。」


マユラ

「普通の冒険者はダンジョンなんて何ヵ所も回らないし、クリアなんて考えもしないんだけどね。」


「クリアするのは大変だからね。

4~5日かかるし。」


マユラ

「普通はダンジョンで4~5日って、ちょっと探索したってレベルよ。」


「まぁ、僕の飛行魔法は速いからね~。

そうだ、

今回のおみやげ。

これ、装備してみて。」


フィオ

「これは?」


「ダンジョンのクリア報酬。

『八葉の飾り』ってアクセサリーなんだけど、8つで1つのアクセサリーなんだ。」


リィズ

「きれいな葉。

着けてみますね。」


アイラ

「特に変わったところはないが?」


アリエッタ

「ダンジョンのクリア報酬なら、もっとぶっ飛んだ性能があると思ったんだけど?」


「これを僕も装備すると、、、」


アイラ

「なっ!?」


マユラ

「なんなの!?

凄い数の耐性スキルが付与されたんだけど。」


アリエッタ

「物理耐性?

魔法耐性?

全属性耐性?

全状態異常耐性?

聞いたこともない耐性ばっかりじゃん。」


「これは装備者で耐性スキルを共有できる装備なんだ。今付与されたのは僕が持っている耐性スキルだね。」


ルーシュ

「さすがアキラ様。

もはや、耐性のない項目を探す方が難しいぐらいですね。」


「けっこう便利でしょ。」


アイラ

「アキラの耐性スキルが異常過ぎる。」


マユラ

「物理攻撃にも魔法攻撃にも耐性があるってことよね。」


「ダメージが半減って感じかな。

属性魔法なら、

属性耐性もあるから4分の1って感じ。」


うん。

これでみんなの安全性が向上したね。

アイラさんたちも休みによくダンジョンに行くから、これで死亡リスクは減ったでしょ。

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