思い出のお好み焼き
ミソラさんの家族とワイワイお話をしていたところ、ミヨコさんが広島出身と発覚。
僕
「それじゃ、
みんなでお好み焼き作って食べますか。
キャベツともやし、豚肉、卵、中華麺、、、
あっ、イカ天もあったかな。」
ミヨコ
「本当に異世界人だね。
それに料理も詳しいね。
地元民じゃなきゃイカ天は出てこないよ。
それと、肝心のソースはあるのかい?」
僕
「もちろん!
お好み焼きやたこ焼き、焼きそば。
必須だからね。
でも広島の有名メーカーの味とは違うから、それは我慢してね。
他にもエビ、イカ、カキ、なんかもあるからね。乗せてもいいし、鉄板焼で食べてもいいよ。」
ミヨコ
「凄いもんだね。」
僕は大きな鉄板を用意。
その間にキャベツをカットしてもらう。
ミソラ母
「凄いキャベツね。
みずみずしいし、立派よ。」
ミソラ
「アキラ様の経営している農園で作っているの。美味しいんだよ。」
小麦粉を出汁でのばした生地を薄く焼き、その上に大量のキャベツを乗せる。
薄切りの豚肉でふたをする感じ。
追加で生地をかける。
そしてひっくり返す。
その横で中華麺を炒める。
炒めた中華麺の上に乗せる。
更に卵を崩して焼いていく。
少し固まってきたら卵の上にドーン。
これをひっくり返して、形を整える。
そして、ソース。
鉄板にこぼれたソースの香りは暴力的だ。
食欲がかきたてられる。
大きな鉄板だからね。
次々完成していく。
ミヨコ
「信じられないよ。
まさか、この世界でお好み焼きを食べられるなんて。」
ミソラ母
「これが母さんが言ってたお好み焼きなのね。美味しいわ。」
ミヨコ
「さすが飲食店を経営しているだけあるね。」
僕
「僕は料理人じゃないからね。
うちのシェフが作れば、もっと美味しいと思うよ。」
広島風お好み焼きは好評でした。
盛り上がったから、ミソラさんはこのまま1泊することに。
僕は宿屋に泊まりました。
翌日。
せっかくなので1人で市場を散策。
それほど面白いものはなかったかな。
ドバン帝国のいくつかの街は行ってるからね。そこまで新しい発見はない。
でも知らない街を1人でふらふら歩くのも悪くないよね。
古い街並みをゆったり見てまわる。
街には少しガラの悪い連中もいるね。
このチェスターの街を治めていた領主はレギンを支持していたらしい。
でもここは新生ドバン王国の勢力圏。
最初は戦う姿勢を見せたらしいけど、結局、全面戦争になる前に降伏することになったようだ。
まぁ、領主は逃げ出して、前線の砦に配備された兵士たちは訳がわからないまま捕虜にされたらしい。
ミソラさんもその1人だ。
その影響で街には新生ドバン王国から派遣された今の領主に反発する連中も少なくないようだ。
ガラの悪い連中は前領主を支持する西ドバン派らしい。
ガラの悪い男
「おい、お前。」
僕
「僕ですか?」
ガラの悪い男
「そうだ。
見かけない顔だな。
こんなところで何をしている?」
僕
「旅行者だよ。
ちょっと街中を散策してたんだ。」
ガラの悪い男
「ふん、
見え透いた嘘をつくな。
こんな何もない街に旅行者が来るはずない。
お前、スパイだろ!」
僕
「スパイ?」
ガラの悪い男
「しらばっくれるな。
このタイミングでチェスターまでたどり着くとはなかなか優秀なようだが、ツメが甘かったな。」
僕
「えっと、、、
なんの話かな?」
ガラの悪い男
「往生際の悪い男だ。
だが、俺たちの計画をここで知られる訳にはいかんのだ。
悪いが死んでもらうぞ。」
ガラの悪い男たちが武器を構える。
相手は5人。
いやいやいや!
話の展開、急過ぎるでしょ!
なんのこっちゃだよ。
どうしたらいいの?
とりあえず、
降りかかる火の粉は払うのみだよね。
ガラの悪い男が剣を振るう。
完全に殺しにきている。
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