育児をサポート?
マヘリア
「美味しいわね。
自然な甘さでスッキリしているわ。
さすがアキラ君。
・・・体が光ることを気にしなければね。」
イリーナ
「驚くほど元気がみなぎりますね。
とても有難いドリンクです。
・・・体が光る以外は。」
僕
「・・・ごめん。
すぐに光はおさまると思うから。」
え~っと、
僕の作った栄養ドリンクを飲んだ2人が急に輝きだしちゃいました。
うーん、
予定外の効果。
やっぱり、ぶっつけ本番はダメだね。
・・・すぐに光はおさまりました。
マヘリア
「で、何を混ぜたの?」
僕
「ダンジョンで手に入れた回復薬を少し。」
イリーナ
「どうせ、市場には出せないような代物なんでしょうね。」
マヘリア
「間違いなく元気にはなったから、感謝はするけど、黙って変なのを混ぜるのは禁止よ。」
僕
「すいません。。。」
イリーナ
「でも、出産後、一番調子が良いかもしれませんね。」
マヘリア
「間違いないわね。」
効果は好評だったんだけどね。
まさか少し入れただけで、体が光っちゃうとは思わなかったよ。
ダンジョンボスから手に入れた涌き出る回復薬。本当に使い道に困るね。
2人と話をしていて気になったことがある。
オムツだ。
元の世界と違って紙オムツが無いんだ。
この世界では布オムツがスタンダード。
紙オムツに比べて吸水力は劣るし、すぐに漏れてしまう。赤ちゃんはかぶれて肌が荒れるし、洗濯も大変。
大量の布オムツを干しているのが赤ちゃんがいる家の定番なんだって。
う~ん、何か出来ないかな。
僕
「布オムツを1つもらっていい?」
マヘリア
「別にいいけど、何をするつもりなの?」
僕
「すぐに乾くとか、
吸水力アップとか、
そういう特殊効果を付与出来ないかな~、って思ったんだけど。」
マヘリア
「そうね~。
確かに布なんかに特殊効果を付与する技術はあるわ。防具職人なんかの一部にそういう付与を専門にしている人もいるからね。
でも、難しいかな。
付与するためにはモンスターの素材とかから元になる効果を抜き出す必要があるの。
素材代と技術代を支払うとオムツ1つが恐ろしく高額になるわ。」
イリーナ
「貴族の一部ぐらいしか購入出来ない価格になりますね。しかも、その貴族は洗濯などは使用人にさせるので、その手間を減らしたいとは考えないでしょう。」
凄いね。
さすが商売人。
すぐに売れるかどうかを考えているね。
僕
「確かに商売にはならないかもね。
でも何枚かテスト的に作ってみようかな。
商売にはならなくても、友人へのプレゼントとしては喜ばれるんじゃない?」
マヘリア
「最高!
ちょっと待っててね。
使用前の布オムツを何枚か持ってくるから。あっ、イリーナの分もあるから心配しないで。」
イリーナ
「有難うございます。」
マヘリアさんが布オムツを持って来る間に、早速準備を進めていく。
ガンズ工房のメリルさんがやってた、モンスターの素材の特殊効果を魔法紙に写しとる作業だね。
速乾なら、、、
確かミイラ系のモンスターで相手を干からびさせるやつがいた。
そのミイラの包帯を使おう。
吸水力アップは、、、
ヒルみたいなモンスターがちょうどいいかも。
マジックバックから必要な道具と素材を出していく。
最近は自分でも便利な道具を作るためにこういう作業はやってるから、慣れたもんだよ。
モンスターの素材から特殊効果を抜き出す。
そして抜き出した特殊効果を布オムツに入れる。
ただの布オムツだから、2つの効果を入れるのもギリギリだったね。
マヘリア
「凄いわね!
そんなことも出来るの!?」
僕
「素人なんでガンズ工房の職人さんよりは下手ですけどね。」
イリーナ
「ガンズ工房は世界最高峰の工房です。
それより劣っていなかったら困ります。」
僕
「ちょっと効果を見てみましょうか。」
1枚の布オムツを広げる。
そこにコップの水を少しこぼす。
スッと吸い込み、みるみるうちにサラサラになった。
マヘリア
「ちょっと、、、
どれだけ強烈な付与を付けてるのよ。」
イリーナ
「1枚1万ウォンカは下らないでしょうね。
あり得ない効果です。」
何故か2人そろって頭を抱えてしまった。
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