お祝い
結局・・・
ペネロペ様に防具をおねだりされました。
新生ドバン王国への援軍の責任者になるアーサーさん。
その身を守る為に防具を貸して欲しいとおねだりされました。
僕がペネロペ様のおねだりに耐えられる訳ないじゃないですか。
指揮官らしい威厳と抜群の防御力を兼ね備えた鎧をレンタルすることになりました。
金ぴかでいかつい鎧です。
僕の私蔵品。
ついでに『ターボシューズ』っていう素早さを大幅に上げるアクセサリーもレンタル。
この防具とアクセサリーがあれば、かなり捕まったり、殺されたりするリスクは下がると思う。
ちなみに、今回はセージさんは参加しないらしい。まぁ、バレティアの守りも大切だからね。
家に帰ってから。
ルーシュ
「ペネロペ様はなかなかしたたかですね。
王族に嫁ぐなら、あれぐらいの交渉力が必要なんでしょうね。」
僕
「は~、
いつの間にかペネロペ様のペースになっちゃうんだよね。」
アイラ
「仕方ないだろう。
ペネロペ様に交渉で勝てるはずがないからな。」
マユラ
「でも、アーサー様の妻でしょ。
仲良くしといて損はないんじゃない。」
アリエッタ
「確かに。
もしもの時に頼れるかもしれないし。」
リィズ
「使っていない防具をお貸しするだけで感謝されるなら悪くないですよ。」
フィオ
「レンタル代もかなり高額ですよ。
普通なら鎧を数個新調できるぐらいの価格ですからね。」
僕
「まぁ、そう言ってくれると助かるよ。」
数日後、アーサーさんは出発した。
今回は大々的にお見送りする感じ。
鎧も似合ってたよ。
アーサーさん、イケメンだし、黙っていれば貫禄あるからね。
王都を出発して、パエルモ、バレティアを経由して、新生ドバン王国に入る予定らしい。
パエルモを訪れた時も、かなり歓迎されてたよ。
民衆からの人気があるってのも嘘じゃないみたい。まぁ、そのせいで王様から疎まれているんだから、どっちが良いのか、わからないけどね。
アーサーさんを見送った後。
コーラル商会からランチのお誘いの連絡が入った。
これって、けっこう珍しい。
いつも仲良くはしているけど、ちゃんと招待されるってあんまりないからね。
これには理由があった。
赤ちゃんのお披露目だ。
誰の赤ちゃんかと言うと、
マヘリアさんとイリーナさんだ。
マヘリアさんはガロッソさんの娘だから、ガロッソさんに孫が産まれたってことだ。
会頭の初孫だからね。
そりゃ大事だよね。
イリーナさんはただの従業員だけど、僕の担当だったから、特別枠だね。
ちなみに、産まれてすぐって訳じゃない。
ようやく落ち着いてきたから、僕らにもお披露目出来るようになったって感じ。
この世界は魔法はあるけど、医療が進んでいる訳じゃない。出産の前後でも死亡事故は少なくない。
念のため旦那さんのトマーシュさんとヒメレスさんには回復薬を渡していたけど、使わずにいけたみたい。
マヘリア
「ミライって名前にしたの。
女の子よ。
よろしくね。」
イリーナ
「うちは男の子です。
カーロスと名付けました。
よろしくお願いします。」
僕
「ミライちゃんにカーロスくんね。
よろしく。
2人ともかわいいね~。」
ママに抱かれて眠る姿は本当にかわいい。
それから2人に出産のこと、育児のこと、色々話を聞きました。
どこの世界でも育児は大変なんだね。
夜中に授乳で起きないといけないらしく、慢性的な睡眠不足みたい。
マヘリアさんとイリーナさんは元々がバイタリティーあふれるタイプだから分かりにくいけど、けっこうお疲れみたい。
僕
「とりあえず2人ともこれ飲みなよ。」
マヘリア
「これは?」
僕
「特製栄養ドリンク。
疲れに効くはず。」
イリーナ
「ありがとうございます。
変なものは入ってないですよね?」
僕
「大丈夫だよ。
ボゥのミルクに南国のフルーツとかを合わせたスムージーだから。」
マヘリア
「へ~、
普通にドリンクとして美味しそうね。
いただくわ。」
スムージーをごくごく飲む2人。
少しは疲労回復になればいいんだけど。
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