ガロッソの面接
クレセントムーンみんなのBランク昇格祝いをした翌日。
僕
「とりあえずコーラル商会行ってみようか。」
ルナ
「いや、
さすがにノーアポはまずいんじゃないか。」
僕
「いいんじゃない?
たぶん。」
フェイ
「たぶんって、、、
は~、怒られたらどうしよう。」
大丈夫だと思うけどな~。
とりあえず僕とクレセントムーンの4人でコーラル商会に向かった。
僕
「ガロッソさん、いらっしゃいますか?」
店員
「あぁ、アキラさん。
奥にいらっしゃいますので、どうぞ。」
僕
「ありがとうございます。」
ずんずん奥に入っていく。
ガロッソ
「おう、アキラか。
うん?
後ろの4人は誰だ?」
僕
「えっと、クレセントムーンってパーティーなんだけど。
最近、Bランクに昇格したんだ。
それで、専属護衛の仕事を探してて。
ガロッソさんに相談に来た感じ。」
ガロッソ
「ほう。
その若さでBランクか。
凄いな。」
ルナ
「クレセントムーンのリーダーのルナです。
護衛の仕事を探しています。」
ガロッソ
「そうか。
だが、いくらでも仕事はあるだろ?
どうしてうちなんだ?」
ルナ
「パエルモが気に入ってね。」
ガロッソ
「なるほどな。
わかった。
雇おう。」
フェイ
「えっ、いいの?」
アリシア
「こら、フェイ。
黙ってなさい。」
マヒル
「でも、
そんなに簡単に決めていいんですか?」
ガロッソ
「そうだな。
護衛能力はチェックさせてもらいたいが、雇わないという選択肢はないな。」
僕
「そういうもんなの?」
ガロッソ
「そうだ。
まず、Bランクの時点で戦闘能力は問題ない。ただ、その若さでBランクまで昇格したということはダンジョン中心だったんじゃねぇかな?」
ルナ
「はい。
ジプート連邦のカーメルダンジョンを中心に活動をしていました。」
ガロッソ
「護衛に最も求められる能力は戦って勝つ能力じゃない。戦いにならないようにする能力だ。そればっかりは実際に護衛をしてもらわないとわからないからな。」
僕
「それでも雇うんだ?」
ガロッソ
「そりゃな。
護衛を雇う時に一番厄介なのは裏切りだ。
山賊とつながってたり、
競合の商会の回し者だったり、
荷物を持ち逃げされたり、
そういうのが一番困るんだ。
その点、アキラが連れて来たなら、そんな心配はいらないからな。」
僕
「僕の信頼感、凄いね。」
ガロッソ
「バカ。
なんか問題があったら、紹介したお前から金を巻き上げるから、安心しているだけだ。」
ガロッソさんが悪い顔して、ニヤニヤしてる。
僕
「ガロッソさんって、悪徳商人だね。」
ガロッソ
「堅実だと言ってほしいね。
クレセントムーンは住むところは決まっているのか?」
ルナ
「今は宿屋に泊まっています。」
ガロッソ
「じゃあ、賃貸の部屋を用意させよう。
それでいいか。」
ルナ
「助かります。」
ガロッソ
「まずはうちの護衛をメンバーに加えて何回か仕事をしてもらう。
それで問題なければ本契約って流れだな。
いいか?」
ルナ
「異論ありません。
契約内容はこの後、相談させてください。」
ガロッソ
「もちろんだ。
Bランク冒険者相手だからな。
しっかり払うものは払わせてもらうぞ。」
ルナ
「期待していますよ。」
ガロッソ
「アキラ、
今回は良い人材を紹介してくれて助かったぞ。」
僕
「でも、バニングさんたちがいるから護衛は足りてるんじゃないの?」
ガロッソ
「完全な人材不足だ。
正直、優秀な護衛を探してたところだったんだ。」
僕
「そうなんだ。
でも、どうして?」
ガロッソ
「新生ドバン王国とリズムリア王国は国交を認めているんだ。
今まではアルバンとの交易を細々やってたぐらいだが、今後は大きく広がる見込みだ。
商売のチャンスを見逃したくはないが、治安はリズムリア王国内よりも悪いからな。
護衛の増員は喫緊の課題だったんだ。」
世界は大きく動いているみたい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます