これからのこと

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今回はマサキ視点です

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


マサキ

「俺はクラスメート探しを続けます。」


カナ

「えっ、

でも、なんの情報もないんだよ。

どこを探すって言うの。」


マサキ

「それでも、だよ。

俺はもう逃げないって決めたんだ。」


百田

「・・・わかったわ。

もう止めないわね。

もし、クラスメートを見つけたら、バレティアに来るように言ってくれないかな。

ここでみんなで集まりましょう。」


マサキ

「わかりました。

ここまで連れてきます。」


百田

「もちろん、北条君も、ね。」


マサキ

「はい。

無事に戻ってきます。」


カナ

「無理をしちゃダメだよ。」


マサキ

「大丈夫だよ。

俺、まあまあ強いからね。」


百田

「強いのは知ってるわ。

勇者だからね。

でも、それでも心配よ。

この世界は危険なことが多過ぎるからね。」


マサキ

「そんな世界だからこそ、困っているかもしれないクラスメートを助けたいんです。」


カナ

「前よりも勇者らしくなってるね。」


マサキ

「でも、もう勇者って言葉に踊らされるつもりはないよ。自分の気持ちにだけ従うつもりだ。」


百田

「成長したね。

本当に凄いわ。

それに比べて私は、、、」


マサキ

「成長とは違うかもしれないけど。。。

先生はみんなの帰れる場所を守っていてください。

それは大切な役割です。

お願いします。」


百田

「そうね。

私にもまだ出来ることがあるのね。。。」


カナ

「先生は私たちのリーダーだからね。

まだまだ頑張ってもらわないと。」


百田

「ありがとう、カナさん。」




俺は歩みを止めない。

手がかりはないけど、それでもアカツキ大陸に渡ろう。

アカツキ大陸に行くには、このままリズムリア王国を横断してベルフォームまで行き、船に乗ることになる。

長い旅になるけど、心配はしていない。

リズムリア王国は比較的治安の良い国だ。

乗合馬車を利用すれば特に問題なく行けるはずだ。


通り道のパエルモではアキラの店に寄ろう。

せっかくだから、料理を食べて、百田先生たちのことも報告しておこう。

アキラはどんな反応をするかな?




バレティアからパエルモはそれほど遠くない。馬車なら簡単に来られる。

まだ開店前だった。

アキラが店の前を掃除をしていた。


マサキ

「アキラ、久しぶり。」


アキラ

「マサキ、久しぶりだね。

どうしたんだい?」


マサキ

「アカツキ大陸に渡ることになってね。

通り道だから、顔を出そうと思ってね。

悪いね、開店準備の忙しい時に。

タイミングが悪かったな。」


アキラ

「大丈夫だよ。

ちょっと待ってね。

マユラさん、ちょっとここお願い。」


マユラ

「は~い。

ほうき置いといて。

すぐに行くから。」




マサキ

「クラスメートがかなり見つかったんだ。

百田先生もいたよ。」


アキラ

「え、あ、そう、なんだ。」


マサキ

「バレティアで犯罪奴隷として、騎士団に所属していたよ。」


アキラ

「え、犯罪奴隷、、え、あ。」


マサキ

「悪い。

いきなり、

そんな話をされてもわからないよな。

順を追って説明するよ。」


犯罪奴隷になった経緯をざっくり説明した。

そして、国外追放になった平田のことも。


アキラ

「・・・なるほど。」


マサキ

「もし、クラスメートを見かけたらバレティアに行くように言っておいてくれるか?」


アキラ

「わかった。

異世界から来た人がいたら伝えておくよ。」


マサキ

「頼むよ。

満腹亭は有名だからね。

人が集まってくると思うからさ。」


アキラ

「それぐらいならね。

マサキはすぐに出発するの?」


マサキ

「あぁ、乗合馬車の時間があるからね。」


アキラ

「ちょっと待ってね。」


アキラが店の中に戻っていった。

そして、すぐに出てきた。


アキラ

「これ、使ってよ。」


マサキ

「これは、、、マジックバック!?」


アキラ

「あれば便利だよ。

見た目の3倍ぐらいは入るからね。

今はおにぎりだけ入れてあるよ。」


マサキ

「本当にいいのか?

貴重な物だろ。」


アキラ

「気にしないで。」


マサキ

「大事に使わせてもらうよ。

じゃあ、行ってくるよ。」


アキラ

「気をつけてね。」

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