マヒルの旅

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今回はマヒル視点です

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それから数日後。


ルナ

「良い依頼があったわ。」


マヒル

「どんな依頼?」


ルナ

「リズムリア王国のバレティアまでの護衛依頼よ。依頼を終えて、バレティアで試験を受けようと考えているんだけど、

どうかしら?」


アリシア

「バレティアか、、、いいかもね。」


マヒル

「バレティアってどんな街なの。」


ルナ

「冒険者の間ではCランクを目指す為の街ってことで有名よ。

日頃Cランクを受験するDランク冒険者ばっかり見ている試験官だから、私たちのことはより強く見えるんじゃない?」


ルナの発言に2人も頷く。


マヒル

「いいんじゃない。

遠出もしてみたかったし。」


ルナ

「じゃあ決まりね。

出発は1週間後。

それまでに上げられるだけ、レベルを上げておきましょ。」




そして護衛の旅。

マサキも一緒に来てくれた。

最近はかなり打ち解けてきた。

他愛ない会話に笑顔も戻ってきた。

まぁ、まだまだ顔が曇ってることの方が多いんだけどね。


護衛の仕事は順調です。

ジプート連邦内は州によって治安が大きく変わる為、安全面を重視したルートを選んでくれた。

たま~にいるんだよね、危険を省みず最短最速ルートを通りたがる人が。そんな人を相手にすると命がいくつあっても足りないからね。


護衛の基本は戦わなくていいように準備すること。戦いが発生した時点でリスクだからね。



その後も特に問題なくバレティアに到着。

でも、バレティアで問題が発生した。


冒険者ギルド職員

「残念だけど、バレティア支部じゃBランクの昇格試験は行ってないんだよ。

Bランクの昇格試験なら王都まで行くか、フラメル王国のヒルギスまで行くか、どっちかだな。」


この世界では情報不足なんてよくあること。

ネットもない世界だからね。

現場に行って、初めて情報を得るのは当たり前。


ルナ

「ごめんね。

あてがハズレちゃった。」


アリシア

「いいよ、

気にするようなことじゃないし。」


フェイ

「これからどうする?」


マヒル

「あっ!

そうだ!

昔お世話になった人がパエルモにいるらしいの。寄ってもいいかな?

そのままリズムリア王国の王都目指してもいいし。」


ルナ

「そうだな。

私もリズムリアの王都目指そうと言うつもりだったし、ちょうどいいんじゃないか。」


アリシア

「じゃあ、手分けして、パエルモ方面に行く依頼を探しましょ。」



商人

「いや~、ラッキーでしたよ。

あなた方のようなCランク冒険者さんが格安で護衛を受けてくださって。」


ルナ

「私たちもパエルモに行こうと思っていたところでしたから。」


フェイ

「ここら辺は治安が良いから、護衛としては楽な仕事よね。」


アリシア

「気を抜くなよ。」


商人

「リズムリア王国は全体的に治安が良いですからね。特にこのバレティアとパエルモの周辺は治安が良いですよ。」


マヒル

「パエルモのことって詳しいんですか?」


商人

「まぁ、よく立ち寄りますので、ほどほどには知ってますよ。どうされました?」


マヒル

「パエルモで人気の定食屋さんってありますか?以前お世話になった人がパエルモで定食屋をやっているって言ってたんです。」


商人

「人気の定食屋ね~。

それなら『満腹亭』かな。

あそこは凄く美味しいから、毎日満員だよ。

変わった料理も多くて、なんでも店主が各地で仕入れルートを開拓しているらしいよ。」


フェイ

「安直な名前だね。

そんなに人気なら食べてみたいな~。」


マヒル

「たぶん、その定食屋さんの気がする。

寄ってもいいかな?」


ルナ

「もちろん。

是非、その恩人の顔が見てみたいわ。」


ニヤニヤ笑うルナ。


マヒル

「全然そういうのじゃないからね。」

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