マヒルの近況
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
今回はマヒル視点です
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
私はマヒル。
就職活動中にこの世界に異世界転移してきました。
それから、色々ありました。
今はジプート連邦のカーメルというダンジョンのある街をベースに冒険者をやっています。
私は運が良かった。
本当にそう思う。
私は転移してきた時にアキラ君に出会った。
アキラ君が助けてくれた。
そこから、全てが好転した。
アキラ君は、
この世界の知識を教えてくれた。
レベルも上げてくれた。
装備も準備してくれた。
これって凄いことだった。
この世界はけっこうハードモードだ。
スタートと同時に地獄行きってこともよくある。冒険者をやっていると、冒険者になってすぐにケガをして引退なんてこともよくある。
アキラ君に出会ってなければ、どうなっていたかわからない。
アキラ君のおかげで冒険者を開始した時点でCランク相当の実力になっていた。
おかげで良いパーティーメンバーとも出会えた。今は『クレセントムーン』という4人組のパーティーを組んでいる。
リーダーで弓使いのルナ。
前衛で敵を引き付けるナイトのアリシア。
攻撃と回復もこなすモンクのフェイ。
そしてくノ一の私。
バランスの取れたチームだ。
ダンジョン探索と依頼をこなすCランクパーティー。若手のホープなんて言われている。
ある日、パーティーは転機を迎えた。
とある討伐依頼を終えて、カーメルに向けて歩いている時に、男の子を『拾った』。
新成人ぐらいかな?
ボロボロの身なりの男の子がフラフラと荒野を歩いていた。
それだけなら、無視していたかもしれない。
山賊の可能性もあるから、無意味に関わらないのが鉄則です。
でもその男の子は襲ってきたモンスターを瞬殺した。武器も持たず、目もうつろ、そんな状態なのに、条件反射的にモンスターを倒していた。
しかし、モンスターを倒した後、倒れこんでしまった。興味を引かれたこともあって、私たちは助けることにした。
・
・
・
イケメンでした♪
最初はボロボロで小汚い格好をしてたのでわからなかったけど、身なりを整えたらイケメンでした。
しかもむちゃくちゃ強い。
前衛も後衛も出来るオールラウンダー。
名前は『マサキ』だった。
マサキはあまり過去のことは語らない。
まぁ、冒険者をやっていれば、そういう人も珍しくはない。
なんとなくの流れで一緒に行動するようになりました。
マサキは強い。
私たちのレベルをこのチャンスに上げよう、ってことで積極的にダンジョンに入ってレベルを上げた。
やっぱり強い人がいるとレベルが上げやすい。私たちもぐんぐんレベルを上げて、Bランクになれそうな感じになってきた。
ルナ
「そろそろ昇格試験にチャレンジしましょうか。」
フェイ
「いいじゃん!
燃えてきたね。」
アリシア
「どこに行く?」
マヒル
「えっ?
カーメルで受験しないの?」
ルナ
「カーメルとか、ダンジョンのある街は冒険者が多いでしょ。だから試験官の目も厳しいの。その点、地方だと、Bランクなんて受験する人は少ないから、試験が少し緩かったりするって噂があるの。」
フェイ
「地方だと、高ランクの冒険者は街の防衛力にもなるから、是非、ここに住んで!ってスタンスなんだって。」
アリシア
「ただ、田舎過ぎると高ランクの昇格試験が受けられないから、ほどほどに大きな街じゃないとダメだけどね。」
ルナ
「合格すれば、私たちもBランク冒険者。
十分『売り時』ね。」
売り時というのは、商人や貴族の専属護衛になろうとして売り込むこと。
Bランクと言えば冒険者の憧れの的。
私たちの若さでBランクなら、かなり価値がある。
フェイ
「専属護衛になった先の商家の御曹子とのラブロマンスなんてね~♪」
アリシア
「ないない。
大抵、護衛同士とか従業員と結婚とかよ。」
フェイ
「夢がないな~。」
ルナ
「大商人の専属護衛と結婚は十分勝ち組だと思うけど。
ちょうどいい依頼探しとくわね。」
どの世界でも恋愛話は盛り上がるよね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます