マヒルの近況

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今回はマヒル視点です

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私はマヒル。

就職活動中にこの世界に異世界転移してきました。


それから、色々ありました。

今はジプート連邦のカーメルというダンジョンのある街をベースに冒険者をやっています。


私は運が良かった。

本当にそう思う。

私は転移してきた時にアキラ君に出会った。

アキラ君が助けてくれた。

そこから、全てが好転した。


アキラ君は、

この世界の知識を教えてくれた。

レベルも上げてくれた。

装備も準備してくれた。


これって凄いことだった。

この世界はけっこうハードモードだ。

スタートと同時に地獄行きってこともよくある。冒険者をやっていると、冒険者になってすぐにケガをして引退なんてこともよくある。

アキラ君に出会ってなければ、どうなっていたかわからない。


アキラ君のおかげで冒険者を開始した時点でCランク相当の実力になっていた。

おかげで良いパーティーメンバーとも出会えた。今は『クレセントムーン』という4人組のパーティーを組んでいる。


リーダーで弓使いのルナ。

前衛で敵を引き付けるナイトのアリシア。

攻撃と回復もこなすモンクのフェイ。

そしてくノ一の私。


バランスの取れたチームだ。

ダンジョン探索と依頼をこなすCランクパーティー。若手のホープなんて言われている。





ある日、パーティーは転機を迎えた。

とある討伐依頼を終えて、カーメルに向けて歩いている時に、男の子を『拾った』。


新成人ぐらいかな?

ボロボロの身なりの男の子がフラフラと荒野を歩いていた。

それだけなら、無視していたかもしれない。

山賊の可能性もあるから、無意味に関わらないのが鉄則です。

でもその男の子は襲ってきたモンスターを瞬殺した。武器も持たず、目もうつろ、そんな状態なのに、条件反射的にモンスターを倒していた。


しかし、モンスターを倒した後、倒れこんでしまった。興味を引かれたこともあって、私たちは助けることにした。


イケメンでした♪

最初はボロボロで小汚い格好をしてたのでわからなかったけど、身なりを整えたらイケメンでした。

しかもむちゃくちゃ強い。

前衛も後衛も出来るオールラウンダー。

名前は『マサキ』だった。


マサキはあまり過去のことは語らない。

まぁ、冒険者をやっていれば、そういう人も珍しくはない。

なんとなくの流れで一緒に行動するようになりました。

マサキは強い。

私たちのレベルをこのチャンスに上げよう、ってことで積極的にダンジョンに入ってレベルを上げた。


やっぱり強い人がいるとレベルが上げやすい。私たちもぐんぐんレベルを上げて、Bランクになれそうな感じになってきた。



ルナ

「そろそろ昇格試験にチャレンジしましょうか。」


フェイ

「いいじゃん!

燃えてきたね。」


アリシア

「どこに行く?」


マヒル

「えっ?

カーメルで受験しないの?」


ルナ

「カーメルとか、ダンジョンのある街は冒険者が多いでしょ。だから試験官の目も厳しいの。その点、地方だと、Bランクなんて受験する人は少ないから、試験が少し緩かったりするって噂があるの。」


フェイ

「地方だと、高ランクの冒険者は街の防衛力にもなるから、是非、ここに住んで!ってスタンスなんだって。」


アリシア

「ただ、田舎過ぎると高ランクの昇格試験が受けられないから、ほどほどに大きな街じゃないとダメだけどね。」


ルナ

「合格すれば、私たちもBランク冒険者。

十分『売り時』ね。」


売り時というのは、商人や貴族の専属護衛になろうとして売り込むこと。

Bランクと言えば冒険者の憧れの的。

私たちの若さでBランクなら、かなり価値がある。


フェイ

「専属護衛になった先の商家の御曹子とのラブロマンスなんてね~♪」


アリシア

「ないない。

大抵、護衛同士とか従業員と結婚とかよ。」


フェイ

「夢がないな~。」


ルナ

「大商人の専属護衛と結婚は十分勝ち組だと思うけど。

ちょうどいい依頼探しとくわね。」


どの世界でも恋愛話は盛り上がるよね。

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