帝国の晩餐会
翌日。
すべての国の使者がそろったということで晩餐会が開かれることになった。
翌日に会議をすることが決定。
僕
「ようやくですね。」
アーサー
「そうだな。
晩餐会には代表者1名と護衛2名が出席。
帯刀は不可という条件だ。
セージ、アキラ、頼むぞ。」
セージ
「承知しました。」
僕
「了解です。」
やったね♪
晩餐会って何が出てくるのかな?
皇帝主催の晩餐会。
絶対豪華だよね!
他の騎士たちはここで待機するらしい。
僕たちは帝国騎士に案内され、晩餐会の会場へ入る。
広くて豪華な部屋。
絢爛豪華って言葉がぴったりです。
これ見よがしにきらびやか。
既に幾つかの国の使者は到着している。
これだけいると誰が誰だかわからない。
僕たちは案内された席に到着。
ん?
椅子は1脚。
座るのはアーサーさん。
僕は横にいるセージさんに小声で、
僕
「もしかして、ずっと立ってるんですか?」
セージ
「その通りだ。護衛だからな。」
僕
「晩餐会のディナーは?」
セージ
「もちろん無い。」
僕
「そんな~~~。」
一気にやる気がなくなった。
人が食べているのを黙って立って見とくなんて拷問だよ。
帰ろうかな。。。
男
「高名なアーサー様とご一緒出来るとは光栄です。」
アーサー
「こちらこそ光栄です。
『砂漠の覇王』と恐れられたデニム様の武勇伝を是非、お聞かせ頂きたいものです。」
横から小声で、
セージ
「ジプート連邦の代表者だ。
護衛の老騎士が砂漠の覇王と呼ばれるデニム様だ。」
ジプート連邦の使者
「そちらにもバレティアの巨人がいらっしゃるじゃないですか。
こうして英雄たちが集まる場に立ち会えて喜ばしい限りです。」
ベルンの使者
「確かに2人の英雄がいれば千の兵がここに押し寄せても安心ですな。」
セージさんって有名なんだね。
ジプート連邦の使者
「アーサー様も一夜にして城を落とされた英傑。是非その時の話もお聞かせ頂きたい。」
アーサー
「私の話など面白くもございませんよ。
正しきことをすれば、自ずと天も味方してくれるものです。」
スノーデン王国の使者
「アーサー様が羨ましいですな。
我が国では謀反など起きないので、手柄があげられないのでね。」
うわ~、
凄い皮肉。
アーサー
「おっしゃる通りですね。
私としては統治が安定しているスノーデン王国が羨ましい限りです。」
アーサーさん、大人な対応も出来るんだ。
どっちかと言うと、噛みついたのにあっさり流されたスノーデン王国の使者は後味が悪そうだ。
場の空気が変わる。
皇帝が入ってきた。
確かに高齢だ。頭は真っ白。顔のシワは深い。ただ眼は鋭く、決して弱った人間のものではない。
皇帝
「各国の使者の方々。
私の呼び掛けに応じて、集まってくれたことにまずは感謝を伝えたい。
難しい話は明日の会議まで置いておき、今日は親睦を深め、相互理解を目指したいと考えている。
旨い酒と旨い料理は舌を軽やかにしてくれるだろう。今宵はゆっくりと語り合おうではないか。」
皇帝は親睦を深めようと言ったけど、なかなか会話が弾む空気ではない。
変な空気が流れる。
皇帝
「アーサー殿。
最近のリズムリア王国の繁栄には目を見張るものがある。エドワルド王の政治手腕をお教え頂きたいな。」
アーサー
「お褒め頂き光栄です。
国民にはそもそも国を豊かにする力があります。邪魔をしなければ、自然と発展していくものです。」
皇帝
「なるほど。
単純ではあるが真理とも言える。」
皇帝
「ジプート連邦は砂漠の緑化に取り組んでいると聞いている。是非聞かせてくれないか?我が国にも不毛地帯がある。その開発に活かしたい。」
ジプート連邦の使者
「なかなか難航しております。
ただジプート連邦の民はいかなる困難にも挫けない鋼の意志を持っています。」
皇帝
「挫けぬ心か。
何かを成し遂げるのはそういう強い意志を持つ者なのだろう。」
各国を順番に誉めていく感じ?
よく覚えられるね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます