実験農場の拡大

「こんにちは。」


出迎えてくれたのはモルガンさんとミトさん。


「今日はジャブル大陸の種とか苗を持ってきたよ。」


ミト

「是非、見せてくれ。」


ミトさんは前のめりだね。

やっぱり学者肌なのか、新しい種と苗に興味津々。


「こちらのチーランさんが植物に詳しいから、どう育てるか相談してみて。」


モルガン

「ハウスは増設しておりますので、いつでも栽培を開始出来ますよ。」


ミト

「どこに何を植えるかを相談して決めよう。

見たところ、ハンドル群島の植物に近そうだが。」


チーラン

「ハンドル群島にいる獣人はジャブル大陸から移り住んだと聞いている。

その時に扱いやすい植物を一緒に持って行ったため、元は同じだと思いますよ。」


ミト

「なるほどな。

流石はエルフ。

歴史に詳しいの~。」


早速、ミトさんとチーランさんを中心に盛り上がっている。

専門的な話は僕にはわからないので、ここは任せよう。


「じゃあ、ここはお任せしますね。

僕は少し離席しますね。

後でまた来ます。」




3人と別れた後、

僕が向かったのはオリバーさんのところです。


ドギーさんはスケルトン。

以前に幽霊船から連れて来た人?です。

今は実験農場に住んで養蜂をしている。


ドギー

「やぁ、久しぶりだね。」


「お久しぶりです。

元気にされてました?」


ドギー

「快適な毎日ですよ。

スケルトンなので元気って言うのも違和感はありますけどね~。」


「養蜂はどんな感じですか?」


ドギー

「まだまだハチミツの量は少ないですけどね。でも、品質は凄く良いですね。

蜂も順調に数が増えてきていますよ。」


「確かにハチミツ美味しいよね。

ここで育ててる植物が元気だからかな。」


ドギー

「そうかもしれませんね~。」


「それでさ、

今日来たのは、

ベルの力を養蜂に使えないかな~、

って思ってね。」


ドギー

「ベルさんの力ってなんですか?」


「ベルは『操虫』ってスキルがあるんだよ。

それを養蜂に使えるんじゃないかと思ってね。」


ドギー

「虫を操れるんですか。

それは便利ですね~。

でも、何をしてもらいますか?」


「まずは蜂を増やす手伝いかな。

それと、養蜂箱毎に取る花の蜜を分けてみたいんだ。」


ドギー

「なるほど。

確かにハチミツの味は、どんな花の蜜を取ってくるか、ですからね。

それをコントロールするのは面白いかもしれませんね~。」


「と言うことでベル、よろしくね。」


ベル

『この私が、蜂の世話。。。』


「少しぐらい働いてもいいでしょ。

ドギーさんの指示に従ってね。」


ドギー

「よろしくお願いしますね。」


ベル

『悪魔の王だぞ、、、

それがスケルトンの指示に従う、、、

信じられん、、、』


「まあまあ、落ち込まないでよ。

やってみたら楽しいかもしれないよ。」


ベル

『仕方ない。

私は悪魔の王であり、虫の王でもあるのだ。

全ての虫を従えてやろう。』


ベルゼブブって蝿の王じゃなかったっけ?

でも蝿限定の王は嫌だね。

なんか虫の王って言うと、カブトムシなイメージになるよね。


まぁ、やる気になってくれたならいいか。

ベルをドギーさんに預けてモルガンさんたちのところに戻ろう。



モルガンさんのところに戻ると、ある程度話がまとまったみたい。


モルガン

「どのハウスでどれを育てるかが決まりました。」


ミト

「それほど特殊なものはなさそうだが、実際に育ててみないとわからないな。

人生でこんなに多彩な作物を作れるとは思わなかったぞ。」


「まぁ、追加で種とか苗は用意できるから、失敗を恐れず、どんどんやっていきましょうよ。」


ミト

「うむ。

楽しみで仕方ないわい。」


モルガン

「それと、ご報告なのですが。

2名の妊娠が確認されました。

今後も増えていきそうです。」


「そうなんだ。

おめでとう!

農作業は手足りてる?」


モルガン

「それは大丈夫です。

ハウスの建設が概ね終わったので、十分に手は回りますよ。

今後も妊娠、出産、育児などが増えることを想定して仕事を進めていますので、ご心配いりません。」


モルガンさん、優秀過ぎ!

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