料理って面白い

チーランさんの荷物をすべて出した頃にそろそろ昼時になってきた。


「じゃあ、昼ごはんにしましょう。

お店に行きますか。」


チーラン

「ぜひ!」


チーランさんと一緒に満腹亭へ。

既に行列が出来ている。


割り込みは出来ないので、僕らは2階へ。

2階のリビングで一緒に定食を食べる。

相変わらず美味しいね。

こりゃ、行列が出来るよ♪

自画自賛です。


今日のメインはミックスフライ。

エビフライ

カニクリームコロッケ

白身魚のフライ


ふわふわサクサク。

最高です。



チーラン

「美味しい!

こんな美味しい料理があったなんて、、、

素晴らしい!

本当に素晴らしい!

私の人生は今始まったと言っても過言ではないですよ!」


チーランさん大興奮。

感動しながらバクバク食べている。


あっという間に完食。


チーラン

「ぜひ、この料理を作った厨房で働かせてください。

料理の可能性が爆発的に広がっているのを感じます。」


「僕もチーランさんに厨房で働いて欲しいと思っていました。作っているのはリィズとフィオの2人なんだけど、チーランさんから良い刺激を受けると思うんです。」


チーラン

「邪魔はしません。

厨房を見させて頂けませんか!」


「かまいませんよ。

行きますか。」


チーラン

「はい!」


チーランさんは厨房の端っこでずっと熱心に見ている。

気持ちはわかるよ。

未知の食材を未知の調理法で未知の料理に仕上げていく。

好奇心が止まらないだろうね。


結局、リィズとフィオが料理を作っている間、ずっと厨房にいたみたい。




夜になって。

一緒に夕食を食べながら。


「改めまして、こちらがチーランさん。

エルフの料理人です。」


チーラン

「チーランです。

今まで料理の探求をしてきたつもりだが、いかに自分が小さな世界にいたのか痛感しました。

是非、明日から厨房で働かせてもらいたい。

宜しくお願いします。

2人の先生。」


リィズ

「私たちが先生ですか!?」


フィオ

「私たちもまだまだ勉強中なんです。」


リィズ

「一緒に学んでいきましょう。」


チーラン

「なんという向上心!

是非、お願いします。」


その後、チーランさんは部屋の片付けもあるので、夕食を食べ終えたらすぐに帰ることになった。


「明日は僕と一緒に農場に行ってもらいたいんですけど、大丈夫ですか?」


チーラン

「もちろん大丈夫です。

是非ご一緒させてください。」


「じゃあ、また明日ね。」




そして翌日。

チーランさんが来るまでは久しぶりにお店に入ります。

雑用係ですけどね。


お掃除をしながら待っているけど、なかなか来ないね。

ついにお昼の営業スタート。

どうしたのかな?


心配になってきたな~。


「チーランさんが心配になってきたから見に行ってくるね。」


マユラ

「了解。

アキラ君がいない時に、もしここに来たら待つように言っとくね。」


「お願いします。」


チーランさんの家に行ったんだけど、いないみたい。家は鍵がかかっているし、中には人の気配はない。


うーん、

どこに行ったんだろう?


周囲を探したけど、見つからない。

どうしよう?


近いから迷うところもないと思うんだけどね。見つからないものは仕方ない。


家に帰ろう。

見つからないんだから仕方ないよね。




午後。

お店にザバスさんがやって来た。


ザバス

「アキラ様、少しよろしいですか?」


「どうしたんですか?」


ザバス

「チーランというエルフをご存知ですか?」


「ええ。

僕のお店で働く予定なんですけど。」


ザバス

「やはりお知り合いでしたか。」


「なんかあったんですか?

さっき探したんですけど見つからなくて。」


ザバス

「そうですね。

探しても見つからないでしょうね。

一緒に来て頂いてもよろしいですか?」


「わかりました。

どこに行くんですか?」


ザバス

「来て頂ければわかります。」


不安なんだけど。。。

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