チーランの驚き
結局、既に作っちゃった回復薬はコーラル商会に渡しました。
少しずつ市場に出すらしい。
使い道がなかなか決まらない。
でも、もったいないので湧いてきた回復薬は保管しておこう。
なんか死蔵品が増えていってる気がするね。
エミル
「それと、ご依頼頂いていました部屋は確保しております。住まれる方がいらっしゃいましたら、いつでもお越しください。
満腹亭に近い場所ですので、通勤も楽ですよ。」
僕
「ありがとうございます。」
翌日。
じゃあ、チーランさんを迎えに行きますか。
早速、ダンジョンマップで転移。
エルフの里はダンジョンから近いから助かるね。
エルフの里のチーランさんの家へ。
僕
「こんにちは。
お待たせしました。」
チーラン
「やぁ、よく来てくれたね。
いつでも出られるように荷物はまとめてあるよ。」
チーランさんが指差した場所には家財道具一式と依頼していた種や苗も置かれている。
僕
「じゃあ、マジックバックに入れちゃいますね。」
チーラン
「頼ってしまって申し訳ない。
助かるよ。」
僕
「そう言えば、エルフの里で植物に詳しい人っていますか?
集めて頂いた種や苗がどんな植物でどう育てるかがわかると有難いんだけど。」
チーラン
「その程度なら、おそらく私で大丈夫だと思いますよ。エルフは森の民ですからね。最低限の植物の知識はありますよ。」
僕
「じゃあ、うちの農場チームに教えてもらっていいですか?」
チーラン
「もちろんだとも。
美味しい料理の為なら、労力は惜しまないよ。」
頼もしいよ、チーランさん。
なんでも、エルフは50歳ぐらいでようやく半人前って感じらしい。その50歳になるまでは親に色々教えてもらうのだそうだ。
森にはえる植物の知識も親から子へ、その時に受け継がれるらしい。
荷物を一通りマジックバックに入れ終わった。
僕
「じゃあ、行きますよ。」
チーラン
「長い旅路だ。仲良くいこう。」
リターンポイント
僕
「着きましたよ。」
チーラン
「えっ!?
どういうことなんだい??」
僕
「転移系のスキルを使ったんですよ。
ここはセントラル大陸のパエルモの街です。」
チーラン
「転移系のスキルは初体験だよ。
急に目の前の景色が変わるから、変な感覚だね。」
僕
「とりあえず、僕の店に行きましょう。
そこで色々説明します。」
チーラン
「ありがとう。
とても興味があるよ。
あのスープを生み出した場所だろ。」
チーランさんと歩いて帰宅。
僕
「ただいま。」
みんな
「「「おかえりなさい」」」
僕
「前に話をしてたエルフのチーランさん。」
チーラン
「チーランです。
よろしくお願いします。」
みんな
「「「よろしく。」」」
僕
「もうすぐオープンだから、みんなの顔合わせは夜にしよう。
それと、チーランさんにうちの定食を食べてもらいたいから、後で1席使うよ。」
リィズ
「メニューはA定食でよろしいですか?」
僕
「それでお願い。」
チーラン
「ありがとうございます。」
僕
「まだランチまで少し時間があるから、家を見に行きますか。」
忙しいね。
コーラル商会に顔を出したら、エミルさんがそのままチーランさんの賃貸物件まで案内してくれた。
満腹亭からは近いし、広さも1人なら十分。
それにキッチンが部屋に対してかなり広い。
たぶん料理人だってことで、そういう物件を探してくれたのかな。
エミル
「こちらです。
ご自由にお使いください。
解約する時もこちらで手続きを代行しますのでお声かけください。」
チーラン
「なるほど。
これが人間の街の住居ですか。
これ程住居や人が密集しているのは初めてです。新鮮な感覚ですね。」
僕
「エルフの里はゆったりしているからね。
それと比較するとパエルモは密度は高いと思うよ。」
エミル
「最低限必要そうな物は揃えていますが、他に必要な物がございましたら、お申し付けください。」
僕
「エミルさん、ありがとうございます。
じゃあ、持ってきた荷物を出しますね。
片付けちゃいましょう。」
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