ダンジョンボス

翌日からはモンスターチームとは別行動。

彼らの方が先に進んでいるからね。

朝、一緒に入って、夕方にはダンジョンを出る。

そんな感じ。


モンスターたちは、

ガウ、ベルのチーム

リン、ドラのチーム

ハナ、ゲコのチーム

3チームに別れて活動しているらしい。




そんなスケジュールで動けば、あっという間に最深部到達です。

広い。

とにかく広い。

ボスがでかいのか?

ボスの数が多いのか?


どんなボスが出てくるのかな?

そして、何が貰えるのかな?

期待に胸が膨らむね。



『命は尊いものなのか。

 命は儚いものなのか。

 命の価値はいかほどか。

 命の価値を示してみせよ。

 命の輝きを示してみせよ。

 さぁ、命を燃やす時が来た。』


いつもの声だ。

今回のテーマは命かな。

どんな意味があるんだろう。


ドンッ!!!

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!


轟音が響く。

地面が動く。


なんだ!?


地面からどんどん何かがはえてくる。

ドラゴン?

蛇って言うよりドラゴンだね。

地面からはえたニョキニョキドラゴンたちが僕をめがけて襲ってくる。

僕はニョキニョキドラゴンを避けながらメイスで殴っていく。質感は木に近いかな。

殴ったところが砕け散る。

しかし、砕けたところが再生してくる。

なかなかの再生スピードだ。


ん?

なんだろう?

ニョキニョキドラゴンに小さな粒が出来てくる。

それが徐々に大きくなってくる。


・・・嫌な予感しかしないね。

大きさが僕の頭ぐらいになると、少しずつ赤くなっていく。


真っ赤になると、ニョキニョキドラゴンから離れた。

あっ、ドラゴンっぽい見た目になった。

アップルドラゴンって呼んだらいいのかな。

大量にいるよ。

どうしよう?


一斉に襲ってくる。

炎の魔法で一掃する。


数が多くて一撃ではムリだね。

その間にもニョキニョキドラゴンは襲ってくる。

忙しいな~。


ニョキニョキドラゴン、アップルドラゴンが大量だ。

ニョキニョキドラゴンもどんだけ破壊してもにょきにょきはえてくる。


これは、、、なんかからくりがあるね。

このまま戦い続けても終わる気がしない。


やっぱり怪しいのは根元だよね。

ニョキニョキドラゴンの根元に向けて高火力の火魔法を放つ。


ドゴォォォン!


ニョキニョキドラゴンの根元に炸裂。


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


地面が大きく揺れる。


「おわぉ!?」


なんかわかってきた。


地面に向けて炎弾を大量にばらまく。


ドカッ ドカッ ドカッ ドカッ ドカッ


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


地面が大きく揺れ動く。


やっぱりだ。

地面じゃない!

床一面が本体なんだ。


ニョキニョキドラゴンやアップルドラゴンは枝や実と言ったところかな。

どれだけ攻撃しても、大きな影響はない。


普通の魔法だとなかなか表面的な効果しかない。

こんな時こそ、禁術だよね。


広範囲攻撃魔法『地獄門』


禁術の威力は別格だ。

ボス部屋の床ほとんどが地獄門の対象となる。


バキバキバキバキバキバキバキバキ


凄まじい音を立てながら、床がどんどん破壊され、下がっていく。


バキバキバキバキバキバキバキバキ


ようやく攻撃がおさまる。

床と言うかボスの本体と言うかわからないけど、もはや原型はとどめていない。

それは光に包まれ、消えていった。


うん、

広い部屋だと思ってたけど、天井がかなり高くなったから、余計に広く感じるね。


『見事だ。

 そなたの命の輝きは消えなかった。

 数多の命が生まれ、消えていく。

 それは流れる水の如し。

 何処からきて、何処に向かうのか。

 命をつなぎ止める力を授けよう。

 もはや死は恐れる必要もない。』


いつも思うけど、謎の声はもう少しわかりやすく話して欲しいね。


目の前に残ったのは杯。

金色に輝き、豪華な装飾が施されている。


これが今回のご褒美かな。

スキルじゃないんだね。

まぁ、スプーンとかダンジョンマップとか凄い効果だったもんね。

今回はどんな効果があるのかな?

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