色欲

光に包まれたベルゼブブ。

その光がおさまる。


「えっ?」


ベルゼブブの姿が、、、


「子どもになってる。」


50歳の厳ついおっさんだったのが、

10歳ぐらいの少年になっている。


ベルゼブブ

『どういうことだ!

テイムする時に何をした!?』


「いや~、

ノリでテイムしたけど、おっさんの見た目は嫌だな~って思ってたら、こうなっちゃったみたい。」


ベルゼブブ

『ふざけるな!

この私がなんでこんな目に、、、』


「まぁ、いいじゃん。

その見た目の方が親しみやすいよ。

そうだ!

名前もベルでいいんじゃない?

ベルゼブブは大袈裟過ぎるだろ?」


ベル

『なっ!?

私の名前が書き変わっている!』



う~ん、凄い効果だね

色欲でテイム出来るモンスターの枠が余ってることを思い出したんだよね。

久しぶりにテイムしてみました。

だって面白そうだったし。

今までうちのモンスターチームにはいないタイプだもん。

まさか見た目が子どもになるとは思わなかったけど。



『ベル

 ベルゼブブ


 HP  99/99

 MP  118/118

 力 92

 丈夫さ 102

 魔力 128

 魔法抵抗力 118

 素早さ 125

 器用さ 105


 スキル

 魔王

 火魔法 レベル9

 闇魔法 レベル9

 雷魔法 レベル7

 結界魔法 レベル6

 氷魔法 レベル5

 風魔法 レベル5

 隠密 レベル5

 連続魔法

 操虫

 操人』


なかなかのステータスだね。

魔法特化型って感じだね。


魔王

一時的に魔力を大幅に上昇させるスキル。


連続魔法

魔法の詠唱速度を上昇。


操虫、操人

虫や人を自由自在に操れるスキル。

街を虫に襲わせたり、

エルフに街まで案内させたり、

エルフにハイエルフを斬らせたり。

便利だけど恐ろしい能力だね。



「まぁ、諦めて仲良くいこうよ。」


ベル

『くそ~』


めでたし、めでたし。



ハイエルフ

「少しいいかな?」


・・・忘れてた。

回りにはエルフやハイエルフたちがいっぱいいました。

しかもけっこうボロボロ状態だし。

エルフたちが治療に動き回っている。

無事だったハイエルフたちが僕に声をかけてきた。


「ええ。」


ハイエルフ

「まずは確認だが、

ベルゼブブをテイムしたんだな?」


「はい。

テイムしました。」


ハイエルフ

「直接見ていなければ信じられない話だな。」


ハイエルフ

「目の前で見ていても、夢だったんじゃないかと思うよ。」


ベル

『悪い夢であって欲しいね』


ハイエルフ

「一緒に来てくれるかな?」


「かまいませんよ。」



ハイエルフたちに続いて歩いていく。

どんどん街の奥に入って行く。


街の最深部かな。

大きな木がある。

この木が街の象徴であり、力の源って感じかな。不思議な力を感じる。


ハイエルフ

「ここが私たちの家だよ。」


ハイエルフ

「どうぞ入って。」


ツリーハウスだね。

僕も憧れたことはありました。



ハイエルフ

「まずは名前を聞かせてくれ。」


「アキラです。」


ハイエルフ

「アキラか。

うむ。

まずは礼を言わせてほしい。」


ハイエルフ

「アキラの助力がなければ、我々は全滅していただろう。」


ベル

『当然だな。』


「ベルは少し黙ってて。」


ベル

『ちぇっ』


ハイエルフ

「そもそも人間であるアキラが何故、このエルフの里にいたんだ?」


僕は里に来た経緯を話す。


ハイエルフ

「里の姿くらましの魔法が通用しなかったということか。」


ハイエルフ

「アキラの力ならそれもあり得るだろう。」


「樹牢から出ててもいいよね?」


ハイエルフ

「問題ない。」


ハイエルフ

「そもそも、

アキラならいつでも出られるだろう。

いつでも出られる牢に意味などない。」


「エルフの里を自由に見学していいですか?」


ハイエルフ

「無論、かまわない。

エルフたちにも知らせておこう。」


ハイエルフ

「里の救世主だ。

最大限の便宜を図るように伝えておこう。」


「ありがとうございます。」


これで自由に街を見て回れるね。

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