ぼろ儲け
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今回は別人の話です。
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俺はウォーレン。
商人として成功している。
かなり稼ぎは増えている。
だが、まだまだだ。
もっとビッグになってやる。
いつも使っている情報屋から新しい情報が入った。王弟殿下が『オルク麦』を集めているらしい。
『オルク麦』はセントラル大陸北部で作られている麦らしい。ただリズムリア王国は食糧が豊かな国。なかなか他国から麦を輸入していない。だから、なかなか集まらず王弟殿下が苦労しているらしい。そして、満月亭の食糧調達能力を見込んで、満月亭オーナーに確保を指示をしたらしい。
なので、今、オルク麦を用意出来れば満月亭が高額買取してくれるらしい。
だが、オルク麦は簡単には運んでこられない。
ウォーレン
「結局手に入らないなら意味が無いだろ。」
情報屋
「そっから先は追加料金だ。」
ウォーレン
「ちっ」
仕方ないから情報屋にコインを握らせる。
情報屋
「ヘッヘッヘッ、毎度あり。
実はオルク麦はあるんだよ。
商人ギルドだ。」
ウォーレン
「は?
なら、なんでそれを使わないんだ?」
情報屋
「嵐で濡れちまって、かなりカビがはえたらしい。一応、カビた部分は捨てたらしいが、さすがに王弟殿下に渡すのはまずいってことで使えないらしい。」
ウォーレン
「なるほど、、、
確かに儲かりそうな話だな。」
情報屋が更に金を催促してきたので、追加料金を渡す。
情報屋
「毎度あり。じゃあな。」
その後、商人ギルドに行って問合せをすると家畜の餌用として、格安で販売していた。
更に満月亭がオルク麦の販売依頼を出していた。高品質指定とあるが、ギルドが家畜用に販売しているオルク麦の10倍近い値段を提示している。
小飼の冒険者に商人ギルドから購入させる。
そして、俺が満月亭にこれを販売する。
簡単な話だ。
早速冒険者に購入させる。
もちろん低ランク冒険者にそんな金はない。
金は俺の金だ。
なかなか大きな出費だが、すぐに回収できるはずだ。
さっそく満月亭に売りに行くか。
これでぼろ儲けだ。
ギルドの依頼を見てきたことを伝えると、
おどおどした男と、
ゆるい顔した女が出てきた。
アキラ
「あ、ありがとうございます。
えっと、支払いは、、、」
エマ
「支払いはギルドを通じてですよ。」
アキラ
「そうだった。」
エマ
「それに受け取り日はまだ先に設定していたはずです。
えっと~、それまで倉庫に置いておいてくださいませんか?
もちろん、契約成立した時は倉庫代もお支払致します。」
ウォーレン
「それならかまいませんよ。」
へっ、倉庫代もふっかけてやろう。
エマ
「それにしても、よくオルク麦を用意出来ましたね。すごいです。」
ウォーレン
「独自のルートを持っていまして。」
エマ
「そうなんだ~。
じゃあ、コロットクルミとピヨ豆とかも用意出来ますか?」
ウォーレン
「必要なんですか?」
エマ
「そうなんです~。
これなんですけど。」
エマが資料を見せる。
なかなかの量だな。
あまり多く出回っている食材ではないが。
ウォーレン
「探してみますよ。」
エマ
「ありがとうございます!
頼りにしてますね。
これも高品質指定です。
オルク麦と同じタイミングで受け取りたいです。」
ウォーレン
「わかりました。
全力で探します。」
チョロいな。
追加の依頼までしてきやがった。
調べたら相場の1.2倍ぐらいの価格だ。
悪くない儲けだが、もう少し調べるか。
すると情報屋が耳寄りな情報を持ってきた。
虫食いのあるコロットクルミ、
古い倉庫に眠っていたピヨ豆。
これなら激安で手に入る。
激安とは言え、量が多い。
俺の資産はほとんどなくなった。
だが、すぐに10倍近い額になって戻ってくる。何の心配もいらない。
これだけの金を手に入れれば、出来ることはもっと増える。
クックックッ、
俺にも運が回ってきたぜ。
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