だいたいのことはお腹いっぱい食べれば解決しそうです

不動のエベレスト

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引き続き勇者マサキ視点です。

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戦況が大きく動いた。

兵士

「お伝えします！

中央付近にて連合軍に大きな被害が発生！

不動のエベレスト、

もしくはその精鋭が前線に出てきたと思われます！」

マサキ

「わかった！

俺たちが着くまでもち堪えてくれよ！」

エベレスト

「弱い、、、

弱過ぎる。

こんな戦力で私に挑むなど無謀だな。」

エベレストが斧を振るう度に人間が吹き飛んでいく。それは戦闘と呼ぶにはあまりにも圧倒的。蹂躙。そう、その言葉が最も的確であった。

マサキ

「そこまでだ！」

ユウキ

「お前が不動のエベレストか！」

エベレスト

「その通りだ。」

レガード

「無用心ですね。

護衛もつけずに前に出てくるなど。」

エベレスト

「貴様ら相手に護衛など無意味だ。」

カナ

「まぁ、

こっちとしては有難いんだけどね。」

マサキ

「不動のエベレスト！

閃光の勇者マサキがお前を倒す！」

エベレストの表情が初めて変わる。

それは驚きの表情だった。

エベレスト

「お前が勇者なのか？

では、ボウザーを倒したのもお前なのか？」

マサキ

「その通りだ！」

ユウキ

「お前も後を追わせてやるよ。」

エベレスト

「冗談はよせ。

お前たちごときがボウザーに勝てるはずがない。」

マサキ

「確かにボウザーは強かった。

だが、俺たちに負けたんだ！」

エベレスト

「いいだろう。

その言葉が真実かどうか確かめてやろう。」

マサキ

「いくぞ！」

ユウキ

「おぅ！」

マサキとユウキが駆け出す。

エベレストは斧を構えたまま動かない。

マサキとユウキが左右から迫り、レガードが火の塊を撃ち出す。

エベレスト

「ふんっ！」

エベレストが斧を一閃。

マサキとユウキは吹き飛ばされ、火の塊も欠き消えた。

ユウキ

「なんてパワーだ。」

マサキ

「なら、

スタードライブ！

スピードで勝負だ。」

マサキは素早さを引き上げる。

ユウキ

「わかったぜ！」

エベレスト

「くだらん。」

ユウキ

「なっ！？」

エベレストは

ユウキを蹴り飛ばし、

マサキを地面に叩きつけた。

マサキ

「グハッ」

エベレスト

「やはり弱過ぎる。

天地がひっくり返ろうと、お前たちがボウザーを倒せる訳がない。」

エベレストがマサキの体を踏みつける。

エベレスト

「言え！

本物の勇者はどこだ？」

マサキ

「ぐ、ぐる、じぃ、、、」

ユウキ

「その汚い足をどけろ！！」

ユウキが斬りかかる。

エベレスト

「くだらん。」

エベレストはマサキから足をどけ、構える。

エベレスト

「ふんっ！」

エベレストの一撃はユウキの剣をへし折り、

そのままユウキの肩口からわき腹まで突き進む。

ユウキの体が2つに分かたれる。

そしてマサキの上に倒れた。

マサキ

「あ、あ、あぁぁぁ、、、」

マサキは血まみれになりながら、声にならない声を漏らすことしか出来ない。

地溜まりの中にマサキの尿が混じる。

マサキ

「あ、あ、あ、、、」

うずくまったままのマサキからは意味のある言葉は出てこない。

エベレスト

「どこだ？

どこかにボウザーを倒した本命がいるはずなのだが。。。」

興味を失ったエベレストはマサキを蹴り飛ばす。

力のない人形のように転がり飛ぶマサキ。

ドゴォォォォン！！

エベレストとマサキの距離が離れた瞬間、

狙いすました特大の炎弾がエベレストを襲う。

エベレスト

「なんだ？」

女性の声

「今よ！」

男性の声

「わかってるって！」

女性の声

「林さんもこっちよ！」

カナ

「百田先生！？」

百田

「速く！」

カナが見ると、マサキを担いでいるのはクラスメートの三上君だった。

カナにもわかっている。

これ以上戦っても勝てないことは。

カナはとにかく百田先生の元に駆け出した。

レガード

「なんのつもりです！

勇者を連れて行くなど言語道断！」

百田

「殺されるのを黙って見ている方が言語道断よ。」

エベレスト

「なかなかの炎だ！

直撃していればかなりのダメージだったぞ。」

エベレストの注意は百田先生に向いている。

百田

「化け物ね。

混戦を利用して逃げるわよ！」

百田先生は大量の炎を撒き散らし煙幕にした。

そしてマサキを担いだ三上君と林さんとともに戦場から逃げだした。