レベル上げの極意

翌日。

今日はマユラさんは来ていない。

その代わり、モンスターチームが参加しています。


「じゃあ、行こうか。」


ディーン

「ちょっと待ってくれないか。

25階はハード過ぎるよ。」


「大丈夫ですよ。

みんなのステータスを上昇させるから。

十分戦えるはずだよ。」


僕のバフは強力だからね。

レベルで言ったら20アップした程度の効果があるからね。


トンプソン

「信じられん。

自分の体じゃないみたいだ。

力が溢れてくる。」


リンが次の階への最短ルートを案内してくれる。他の従魔たちは戦闘回数を稼げるようにモンスターを集めてくれている。


そして、ガウ。

ガウはトンプソンさんたちが後退しないように後ろからにらみを効かせている。

と言うか、逃げ腰だと威嚇してモンスターと戦うように追いたてる。


完璧な布陣だね。

みんなどんどんレベルが上がっていく。

ダンジョンも進んでいき、夕方にはみんなレベル25は超えた。

一番高いディーンさんでレベル28。

みんな成長したんじゃないかな。


ちなみに、

レベル28と言えば、Cランク上位。

もう少しでBランクが狙えるというレベルだ。騎士団でも上位に位置するレベルみたい。これは後で教えてもらったんだけどね。




晩ごはんをみんなで食べながら、


ディーン

「・・・疲れた。」


トンプソン

「常にモンスターハウスにいるような状況だった。あんなことを続けていたら、命がいくつあっても足らんよ。」


ディーン

「それでも爆発的にレベルは上がったんだ。

感謝はしないといけないよ。」


トンプソン

「もちろんだ。

礼節を忘れる気はないぞ。

結果には感謝している。

アキラ殿には感謝せねばなるまい。

このレベルなら騎士団でも好意的に迎えてもらえるだろう。

・・・ただ、

当分夢でうなされそうだがね。」


「良かった、良かった。

ちなみに、今日、みんなが倒したモンスターは全部、僕のマジックバックに入れてあります。山分けしましょう。売却すれば多少のお金になるから、ディーンさんは借金返済、リザーブナイツのみんなは装備のメンテナンスに使えばいいんじゃないかな。」


ディーン

「いいのかい!?

大量に持ち帰れたのはアキラ君のおかげだろ。」


トンプソン

「レベル上げを手伝ってもらった上にお金まで、、、

山分けの配分は調整しよう。

丸々頂いたのでは申し訳が立たん。」


「まぁ、みんなが納得するようにしてくれたらいいですよ。

明日、僕はフレデリカさんの勧誘をしているから、その間に、分割やら、返済やら、そういう諸々は済ませておいてください。

夕方にはパエルモに行きますから。」


トンプソン

「夕方に出発するのか?

さすがに効率が悪いのではないか?」


「気にしないで大丈夫ですよ。」


ディーン

「わかったよ。

アキラ君を信用するよ。」




翌朝。

マユラ

「アキラ君、

昼にダンジョン40階に来るように戦姫フレデリカを呼び出してるから。

たぶん、来てくれると思うわ。」


「ありがとうございます。

よく呼び出せましたね。」


マユラ

「ハハハ、

ただ指名依頼を出しただけだよ。」


指名依頼っていうのは冒険者ギルドに依頼する時に○○さんにやって欲しいと名指しで依頼することだ。

普通の依頼はモンスターの討伐とか、誰がやっても結果が出ればOKなんだけど、指名依頼はピンポイントで依頼が出来る。

ただし、依頼料は指名代込みで割高になるんだけどね。


「でも、ちゃんと来てくれるかな?」


マユラ

「大丈夫!

ちゃんと来るように誘い文句を入れといたから。」


「フレデリカが来た後はどうしたらいいの?」


マユラ

「それも心配なし!

ちゃんと、こちらの要望を聞いてもらえるようにしといたから。」


マユラさんが有能過ぎる!

第2のイリーナさん。

なんでも事前に手配してくれるなんて凄いよ。


マユラ

「アキラ君は何も心配せずに、待ち合わせに行けば大丈夫だよ!」


「ありがとう、マユラさん。

行ってくるね。」

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