リザーブナイツ

ディーンさんがやる気になったところで、さっき名前の出ていた『リザーブナイツのリーダー、トンプソン』に会いに行くことに。


マユラ

「ちょっとだけ別行動しましょ。

戦姫フレデリカをスカウトするためのエサをまいてくるから。」


「大丈夫なの?」


マユラ

「私に任せておいて。

2日後には、アキラ君の言うことに従うようになるはずだから。

ちょっとだけお金とアキラ君の労力を使うけど許してね。」


「わかったよ。」


まぁ、ディーンさんと一緒だから、トンプソンさんへの説明は大丈夫でしょ。

戦姫フレデリカはマユラさんにお任せしましょう。



ディーンさんに連れられてリザーブナイツがいるというキャンプ地に。

儲けの少ない冒険者は宿を取らず、キャンプをしているというのはよくある話だ。


トンプソンさんたちはテントをたたんでいる最中だった。トンプソンさんはがっちりした体格におかっぱ頭。なかなかインパクトのある見た目だ。


ディーン

「トンプソンさん、

どうしたんですか?」


トンプソン

「おぉ、ディーン君かい。

君には世話になったから挨拶をしておきたかったんだ。

ヒルギスを出る前に、こうして出会えて良かったよ。」


ディーン

「何かあったんですか?」


トンプソン

「騎士団の大口募集の話があってね。

応募しに行くんだよ。」


「パエルモですか?」


トンプソン

「彼は?」


ディーン

「私の友人のアキラ君です。

パエルモ伯爵の依頼でヒルギスに来ているんだ。」


トンプソン

「それは本当かね!?」


「本当ですよ。

実力者をスカウトして欲しいって頼まれて。」


トンプソン

「ならば、是非!

是非、我々を伯爵に紹介して頂きたい!」


ぐいぐいくるね。

圧がすごい。


「ちなみに、みなさんは強いんですか?」


トンプソン

「我々は鋼の精神を持つ不屈の闘士だ。

騎士団でも通用する実力を持っている。」


ディーン

「僕とそんなに変わらないぐらいの実力だよ。入団してもおかしくはないけど、特筆するほどの実力じゃないかな。」


ディーンさん、

けっこう冷静な分析だね。

でもそれだと、パエルモ伯爵におすすめするほどじゃないんだよな~。


「今日と明日、時間をくれない?

パエルモ伯爵におすすめ出来る程度のレベルまで引き上げようよ。」


トンプソン

「1日、2日でレベルはそうそう変わらんよ。」


「まぁ、5前後は上げられるんじゃない?」


トンプソン

「レベルを5上げるというのは並大抵のことじゃないぞ。何もわかっていないのか?」


ディーン

「まあまあ、

彼がパエルモ伯爵に引き合わせてくれるんだ。2日間ぐらい信じて行動してみないか?」


トンプソン

「たしかに、、、

わかった。

君に従おう。

何をすればいい?」


「ダンジョンに行きましょう。

みんなが行ったことあるのは何階までかな?」


移動しながら確認すると、18階には全員行ったことがあるらしい。



「じゃあ、18階からスタートしましょう。

今日は移動中心で明日は戦闘メインでいきましょう。」


ディーン

「わかったよ。」


トンプソンさんたちリザーブナイツのメンバーは独特だった。全員がプレートメイルを装備している。

普通の冒険者は革鎧だ。

金属製の鎧は、守備力は高いけど、重たいし、うるさいし、かさばる。

でも、彼らは騎士団のような鎧を装備している。

これは相当目立つだろうね。


18階に降り立ち。


ディーン

「これからどうするんだい?」


「こうするんだよ。」


僕は全員を結界で囲い、移動を開始する。


トンプソン

「なんだ!?

飛んでいるのか!?」


ディーン

「アキラ君!

これは??」


「僕の飛行魔法だよ。

これでスイスイ移動出来るから。」


トンプソン

「信じられん。。。」


信じられなくても、これが現実だからね。

昼過ぎからのスタートだったので23階までしか行けなかった。


ディーンさんとトンプソンさんたちは放心状態だったけど、気にしないでおこう。

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