騎士の募集
パエルモ伯爵のお屋敷からアイラさん、リィズ、フィオが帰ってきた。
予想よりもかなり遅かった。
アイラ
「パエルモ伯爵の屋敷に襲撃があった。」
僕
「大丈夫だったの?」
アイラ
「私たちは大丈夫だ。
リィズとフィオには傷1つない。
だが、相当の使い手だった。
屋敷にいた騎士たちにはかなりの被害が出たようだ。」
僕
「そうなんだ。
アイラさん、ありがとう。
アイラさんが守ってくれたんでしょ。」
アイラ
「仕事だからな。
だが、しばらくは警戒はした方がいい。
まだ街中に潜伏している可能性が高いからな。」
僕
「そうだね。
ここは安全だから、今日の夜は外に出ないようにみんなに言っとくよ。
リンとゲコに周囲を警戒させとくよ。
モルトさんたちは店の外に住んでいるからね。」
アイラ
「そうだな。
いくら強かったと言ってもアキラの従魔の相手にはならないだろうからな。」
翌日。
実は騎士団の詰所も襲われていたことが判明。むちゃくちゃ燃えてた。
これは修理が大変そうだね。
伯爵のお屋敷よりも被害が甚大だ。
そして、朝から騎士団は忙しそうだ。
なにせ、襲撃されてその犯人を捕まえていないんだからね。
領主一家を守りつつ、犯人捜索。
犯人を見つけて捕まえてほしいけど、見つけても捕まえられるのかな?
だって犯人強いんだよね。
・・・もちろん、捕まえられなかったです。
たぶん、犯人たちももう逃げていると思うよ。不審者らしい人もいないし。
しばらくして、伯爵夫婦が帰ってきました。
僕も少ししてからパエルモ伯爵から呼び出しを受けました。
パエルモ
「アキラよ、
子どもたちを守ってくれてありがとう。」
僕
「僕じゃなくて、うちの従業員ですよ。」
パエルモ
「お前のところは従業員も異常に強いんだな。」
僕
「アイラさんは護衛も兼ねているから、多少の敵になら負けませんよ。」
パエルモ
「騎士たちがボロボロに負けた相手を2対1でも戦える護衛か。
うちに譲ってはもらえんか?」
僕
「もちろんノーです。」
パエルモ
「だろうな。
万が一に期待しただけだ。
だが、お前の知り合いで仕官してくれそうな手練れはいないか?」
僕
「もし良さそうな人がいれば声をかけときますよ。」
パエルモ
「あぁ、宜しく頼む。
もちろん私も探すが今回は被害が大きかった。数も必要だが、今後のことを考えると精鋭も欲しいからな。」
貴族も大変だね。
その後、御礼を渡されて帰りました。
けっこうな額の金貨でした。
うーん
パエルモ伯爵が困っているなら助けてあげたいけどな~。
冒険者ギルドのロイズさんに相談してみよう。強い冒険者がいないか教えてもらおう。
と言うことで、冒険者ギルドへ。
すぐに応接室に通してもらえました。
しばらく待つとロイズさんがやって来た。
ロイズ
「すまないね。待たせてしまって。」
僕
「すいません、突然来て。
実は相談がありまして。」
ロイズ
「珍しいですね。
どうしたんですか?」
僕
「すっごく強い冒険者とかいませんか?
パエルモ伯爵が誰か紹介してくれないか、っておっしゃってて。」
ロイズ
「あぁ、その話ですか。
それはかなり広がっている話ですよ。
周辺の街からも仕官希望の冒険者が集まってきています。」
僕
「えっ、そうなの?」
ロイズ
「冒険者はステップであり、その後、騎士団に入りたいという人は多いですよ。
村の衛兵とかよりも待遇が良いですからね。」
僕
「じゃあ、僕が心配する必要はなかったんですね。」
ロイズ
「そうとも言えません。
そうそう上位ランクの冒険者は空いてませんからね。元々パエルモには上位ランクの冒険者はいませんし。応募してくるのは、大半がDランク以下でしょうね。」
僕
「そんなもんなんだ。」
ロイズ
「おそらくパエルモ伯爵も雇った後にバレティアでレベル上げをされる予定なんじゃないですか。」
なかなか人を集めるのも大変なんだね。
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