奴隷解放運動

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今回は百田先生の視点です

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時間を少しさかのぼる。


百田

「大野君と杉山君の情報が入ったわ。

リズムリア王国のパエルモ伯爵に奴隷にされているみたいよ。」


朝倉

「やりましたね。

さすがです。」


柴田

「すぐに助けに行きましょう!」


百田

「落ち着いて。

相手は大物貴族よ。

しっかり調べてから動かないと危険よ。」


柴田

「俺たちもかなり戦力が増えました。

勝てますよ!」


朝倉

「小川さんに赤沢さん。

それと三上君と平田君ね。」


7人。

7人集まった。


百田先生 炎の賢者

柴田君 魔剣士

朝倉さん ハイナイト

小川さん ハイテイマー

赤沢さん 高位魔道士

三上君 ソニックスター

平田君 呪術士


全員上級職以上。

かなりの戦力なのは間違いない。

特に平田君の加入は大きい。

呪術士として奴隷の腕輪の命令を上書きできるのだ。そのおかげで、とりあえず身柄を確保さえすれば後は腕輪を無効化出来るようになった。


百田

「まずは情報収集をしましょう。

失敗は出来ないからね。」


みんな若い。

自信もある。

血気にはやるのを止めないといけない。



ヘーデン王国のスライム大発生で大野君と杉山君が活躍したことで情報が入った。

パエルモに潜入して、更に情報を集める。


朝倉

「チャンスです!

今、伯爵夫婦が王都に行っています。

騎士団長も帯同しているらしく、戦力も半減しています!」


柴田

「大野と杉山だけど、

騎士団の詰所か、伯爵の屋敷かのどちらかにいる可能性が高いです。」


百田

「・・・わかりました。

今夜決行しましょう。

私と小川さん、三上君で騎士団の詰所。

柴田君と朝倉さん、赤沢さんで伯爵の屋敷を狙います。

大野君と杉山君の解放が目的だから、無理をしないで。

どちらかが目的を達成したら退却。

平田君のところに集合よ。」



百田先生、小川さん、三上君の3人。

まぁ、小川さんはテイマーだから2体モンスターがいる。

本命はこちら。敵の戦力も多い。

だから私が参戦している。

三上君はソニックスター。スピード重視の斥候スタイル。


まずは三上君が密かに接近し、見張りを不意討ち。


百田先生の魔法は強力だが目立つ。

まずは三上君が先行。


騎士

「襲撃だ!

すぐに態勢を整えろ!」


騎士たちが集まってくる。

狙い通りだ。


百田

「フレイムトルネード」


集まった騎士たちが炎の渦に巻き込まれる。


騎士たち

「うわぁぁぁ」

「グワッ」


一網打尽。

その後もコンビネーションで騎士たちを倒していく。


騎士

「強いぞ!

あいつらを呼ぶんだ!」


騎士が呼んできたのが、


騎士

「襲撃だ。頼む!」


大野

「へへへ、運の悪いやつらだ。」


杉山

「多少はできるみたいだが、俺たちが来たからには、もうデカイ顔はさせないぜ。」


2人が槍を構えて迫ってくる。


百田

「大野君!

杉山君!」


2人の顔に驚きが。


百田

「2人を助けに来たの!

一緒に来て!」


大野

「百田先生!?」


杉山

「でも、奴隷の腕輪が。。。」


百田

「大丈夫よ、

平田君が解除できるから。」


大野

「マジっすか!」


杉山

「平田はどこに?」


百田

「こっちよ。

一緒に退却しましょう。」


大野

「わかった。」


百田

「三上君、

別動隊に伝令をお願い!」


三上

「任せてよ。」


三上君が伯爵の屋敷に向けて駆ける。


杉山

「俺たちは騎士たちに攻撃出来ない。

悪いけど、ここじゃ戦力になれないぜ。」


百田

「大丈夫よ。

想定通りだから。」


特大の魔法を放ち、追撃を防ぐ。


指定していた合流場所。

平田君が奴隷の腕輪の内容を書き換える。

これで奴隷の持ち主と対面しない限り問題はない。


しばらくすると、伯爵の屋敷を狙ったメンバーが戻ってきた。


朝倉

「凄まじい使い手がいました。

私と柴田君が2人がかりでも勝てませんでした。」


柴田

「あの女が追撃してきたらまずいですよ。

不意討ちされれば一撃で殺られる可能性もあります。」


百田

「やはりパエルモ伯爵は侮れませんね。

自分の家族を守るために強い護衛を置いていたのでしょう。

早くパエルモを離れましょう。

囲まれると厄介です。」


すぐに街を離れよう。

さすがに街中に潜伏するのはリスクが高い。

人数も増えてきたし、出来ることも増えてきている。

なんとしても子どもたちを助ける。

それが私の役目だから。

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