ランドルダンジョン

「じゃあ、行ってくるね。」


みんな

「「「いってらっしゃい。」」」


みんなに見送られて出発する僕たち。


「さぁ、着いたよ。」


3人

「「「えっ!?」」」


いきなり景色が変わり、目の前にはダンジョン。


「僕にはダンジョンマップっていうアイテムがあってね。これを使うと、一度行ったことのあるダンジョンなら、瞬間移動出来るんだよ。

じゃあ、さっさと宿を取っちゃって、ダンジョンに入りますか。」


ランドル王国は平穏な雰囲気に戻っていた。

当然、勇者一行もいない。

大量に集められていた兵士や冒険者たちも地元に帰っている。


僕たちは宿に荷物を置き、早速ダンジョンに入る。宿を取らなくても、毎日パエルモに帰ればいいじゃん、というツッコミが入りそうだけど、無駄に宿を取っている訳じゃない。

晩ごはんにランドル王国の料理を食べる為だ。今日は宿で食べるけど、明日以降はレストランで食べようと思っている。

モルトさんも喜ぶでしょ。



ダンジョンでは序盤は移動優先だ。

僕の飛行魔法でどんどん進んで行く。

16階で一旦ストップ。

残りの時間は3人のレベル上げに使う。


基本はいつも通り。

僕がモンスターをマヒにしながら、瀕死にしていく。そしてトドメを3人にやってもらう。別に戦闘の技術を磨く必要はないから、楽なもんだよ。

そして、宿の夕食の時間には戻る。


初日でみんなレベル10は超えられた。


エマ

「冒険者さんたちって大変なんですね。

いつもあんなことをしているんでしょ。」


エリオ

「ねえさん。

おそらく、、、いや間違いなく、

他の冒険者はあんなことをしてないよ。」


モルト

「今日の移動距離を普通に歩いたと思うと、数日はかかるんじゃないかな。」


エリオ

「でしょうね。

どうやら私たちはとんでもない人に雇われたようです。」



翌日

今日も移動優先です。

31階まではすっ飛ばし、

31階でレベル上げ。

みんなも慣れてきたのか、淡々と作業をこなす。

みんなレベル20は軽くクリア。

20代半ばぐらいで本日はタイムアップ。


エリオさんが優秀です。

しっかりレストランを調べててくれていた。

昨日の間に情報収集を終わらせるなんてすごいね。


レストランのメニューは肉系が中心。

やっぱりダンジョンのある街はそうなるみたい。

4人でバラバラのメニューを頼み、シェアする。僕が頼んだのはミートローフ。

ひき肉の中に豆が入っていた。

かなりボリュームがあった。

肉汁を豆が吸っているのかな。

大豆だと思うけど、美味しかったです。


エマ

「私、レベル25になったよ♪」


モルト

「私は26です。

これってかなり高いですよね?」


エリオ

「レベル20を超えると冒険者ランクはCぐらいになります。Cランクの冒険者と言えばかなりの精鋭です。」


エマ

「すごいね。

これなら明日にはレベル30を超えちゃいそうだね。」


エリオ

「レベル30オーバーはBランク相当です。

Bランクは冒険者が憧れるランクです。」


呆れ顔のエリオさんと単純に嬉しそうなエマさん。モルトさんは困惑って感じかな。


「明後日にはレベル50到達を目標にしてるんだけど、それで足りるかな?」


エリオ

「十二分です。

レベル50なんてリズムリア王国にはたして何人いるのか、というレベルです。」


「うちの従業員はみんなレベル50超えてるからな~。珍しさはないよ。」


エリオ

「アキラ様の周辺が異常なんです。」


「そうかな?」



3日目。

今日は46階まで移動。

途中、44階で運良くモンスターハウスに遭遇。


「ラッキー♪

モンスターハウスだよ。

効率が良いからね。」


エリオ

「モンスターハウスは普通の冒険者なら死を覚悟する最悪のトラップです。

念のため補足しておきます。」


エリオさんは細かいね。

とりあえず大量発生したモンスターを片っ端から瀕死のマヒ状態にしていく。


「じゃんじゃん倒しちゃって~。」


多少時間がかかったけど、全員レベル40達成。

明日はサクッとレベル50になれそうだね。

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