採用面接?
僕たちは番号毎に担当を決めて面接を行うことにした。
僕は1番の人から。
1番はお店まで働きたいと言いに来た女性だ。なかなかの美人。本人が提出した資料を見ながら、確認を取っていく。
『魅了』の効果で嘘を言えないし、質問にはすべて正直に答えてくれる。これならコミュニケーション能力の皆無な僕でも問題無く情報が得られる。
みんなからは若干引かれたけど。。。
僕
「名前は?」
女性
「エレノアです。」
僕
「満腹亭で働きたい理由を教えてください。」
エレノア
「アーサー殿下のご指示です。
オーナーのアキラを骨抜きにして私の言う通りに動くように教育するのが私の役目です。」
最初から厄介な人が来てた訳か。
こんな人を雇わなくて良かったよ。
僕
「どうやって骨抜きにして言いなりにするつもりだったんだ?」
エレノア
「私の性技を受ければ、他に何も考えられなくなります。油断したところに奴隷の腕輪をはめれば、任務完了です。」
健全な男としては性技に興味はあるけれど、危険な相手過ぎるよね。
それにしても、アーサー王子。
自分の思い通りにならないことはないとでも思っているのかな。パエルモ伯爵やセージさんが圧力をかけてくれたのに懲りてないみたいだね。
少し反省してもらおう。
僕
「しばらくここでお待ちください。」
エレノア
「はい。」
その後も3分の2ぐらいは不純な動機だった。
満腹亭の情報を得たい。
満腹亭と関係を持ちたい。
満腹亭の邪魔をしたい。
などなど。
そういった悪質なものから、単純に満腹亭の従業員みたいに良い暮らしをしたいっていう人まで。今回は未経験も排除する。
そんな人間をどんどん排除していく。
あっという間に数が減っていく。
他のメンバーのところも似たり寄ったりだ。
僕
「どうだった?」
アイラ
「確かに効率的だったな。
実際に話を聞くべきなのは数人だろう。」
マユラ
「今回は経験者を優遇するんだよね?」
僕
「そうそう。
王都で店をやってもらう予定だから、ゼロから鍛えるって言うよりも、即戦力をうちのやり方に合わせてもらう感じかな。」
アイラ
「残ったメンバーだけで二次面接を今から行うか?」
僕
「そうだね。
人数も減ったしお店でやろう。
落とした人はここで帰ってもらおう。」
と言うことで魅了を解除して大半の応募者には帰ってもらう。
アーサー王子の手下のエレノアだけは眠らせて身柄を確保しておいた。
応募者
「ちょっと待ってください!
まだ何もしていないのに失格ってどういうことですか!」
クレームをつけてくる応募者がいた。
まぁ、魅了されている間の記憶が無いから納得いかないのはわかるけど。
クレームつけてきた相手を採用する訳ないじゃん。
アイラ
「オーナーの人を見る目を我々は信用している。そもそも、それを信用出来ない人間を雇うつもりはない。」
応募者
「詭弁だ!」
応募者がアイラさんにつかみかかる。
バカだな~。
アイラさんが足払いをして転ばせる。
応募者
「なっ!?」
盛大に転んだ応募者。
そして目の前には剣が突きつけられている。
アイラ
「おとなしく退場するか、死ぬか。
どちらでも好きな方を選べ。」
応募者
「ひぃっ!」
アイラさん、強いからね。
ごり押しは通用しないよ。
暴れていた応募者もすごすごと退散していった。
残ったのは9人。
料理人が3名。
フロア担当が6名。
僕
「それじゃあ、お店に移動します。
お店では実務能力を見せて頂きます。
シェフ志望の方には料理を作ってもらって、フロア担当志望の方に給仕をしてもらいます。」
応募者
「料理に指定はありません。
ただ今度やるお店は高級店の予定なので、それを意識して作ってもらえると有難いかな。」
応募者
「わかりました。」
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