茸狩り
管理者のおじさんに連れられて管理棟に案内された。
管理者
「この山にはえる茸はすべてホンダ公爵のものです。その売却による収益が領の運営費に使用されております。ここで茸泥棒をするのは公爵のお屋敷に泥棒に入るのと同罪として扱われます。
それがわからない連中が多いんですよ。
この広い山なら捕まらないだろう、とね。」
僕
「そうなんですね。」
管理者
「皆様は許可を得ていますので、心置きなく茸狩りをお楽しみください。
なお、巡回する際にモンスターも倒しておりますが、ゼロではございません。単独行動は避けてください。」
僕
「わかりました。」
管理者
「それと茸の群生地があった場合、小さい茸は残しておいてくださいね。
少し残しておく方が、今後もはえやすくなるんですよ。」
僕
「は~い。」
管理者
「当たり前ですが火気厳禁です。
山火事になると取り返しがつきませんからね。
それではお楽しみください。
日没までにはお戻りくださいね。」
僕たち
「「「は~い。」」」
管理棟を出ていよいよスタート。
マユラ
「よ~し。
茸採るぞ~。」
みんな1人1つマジックバックを持ってスタート。ほどほどに距離を開けながら山を歩いていく。
アリエッタ
「発見!」
アイラ
「走ると危ないぞ。」
リィズ
「これ、珍しい茸ですよ。」
フィオ
「これも見たことないですね。」
みんなワイワイ楽しそう。
僕ももちろん茸狩りを楽しんでます。
ただし、能力は制限している。
やり過ぎると楽しくないからね。
しいたけ、しめじ、かきのきだけ、平茸、なめ茸、舞茸、名前は違うけど、それっぽい茸がいっぱい採れた。
やっぱり食べられない種類も多い。
これは世界が変わっても同じなのかな。
山を歩き回ってけっこう採れたけど、茸狩りは出来るシーズンが限られる。
茸の栽培って出来ないかな?
確か、原木栽培と菌床栽培とがあったよね。
温度と湿度を管理出来たらいいはず。
戻ったら相談してみよう。
失敗したところで影響はないし、トライアンドエラー。なんでも挑戦だね。
夕方。
アリエッタ
「いっぱい採れたね~。」
ルーシュ
「アリエッタが一番多いんじゃないですか。」
アリエッタ
「私の優勝だね。」
マユラ
「今日、早速食べない?」
リィズ
「もちろん!」
フィオ
「帰ったらすぐに調理しますね。」
マユラ
「やった!」
アイラ
「楽しみだな。」
管理棟に顔を出して挨拶を済ませたら帰宅。
家に帰ると、リィズとフィオが料理に取りかかる。今日のメイン料理はキノコ鍋。昆布出汁に大量のキノコ。お肉は鶏つくねと豚肉の薄切り。そこに人参、大根、里芋、こんにゃくなんかが入っていく。
待っている間にアイラさんとマユラさんが七輪でしいたけを焼き始めた。かさの部分に醤油とバターを落としていく。
良い香り♪
アリエッタとルーシュは食卓の準備。
お皿なんかを用意していく。
僕はマジックバックから炊きたてのご飯を用意する。いつでも炊きたてご飯が出せるのは便利だね。
あっという間に準備は整い、夕食スタート。
アイラさんとマユラさんは晩酌付き。
最高だね!
みんなでワイワイ食べるお鍋は美味しい。
旨味たっぷり。
キノコの食感も楽しめる。
出汁の染み込んだ大根や里芋も美味しい。
〆は雑炊かな。
焼きしいたけも間違いない。
美味しくないはずがないからね。
マユラさんは焼きしいたけを食べながらお酒を飲んでいる。アイラさんはそれに付き合ってる感じかな。
お腹いっぱい。
満足しました。
秋の味覚を満喫です。
いつの間にか季節は進むね。
これで当分キノコには困らないかな。
一部は天日干ししよう。
出汁として使うなら、やっぱり干している方が優秀だよね。
戻し汁も出汁が出て美味しくなるからね。
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