タンバー山

ジュカーイを昼頃に出発して、その日の夕方にはデジーマに到着した。


ホンダ公爵のお屋敷を訪れると、中に案内してくれた。案内された部屋はホンダ公爵の執務室だろうか。


ホンダ

「どうしたんだ?

何かトラブルか?」


「いいえ。

依頼達成の報告で来ました。」


ホンダ

「ちょっと待て!

出発してからまだ5日だぞ。

本当なのか!?」


「本当ですよ。

こちら、イイジマさんに書いてもらった文書です。」


僕はホンダ公爵にイイジマさんの報告書を渡す。


『誠に信じがたいことですが、40人が全員レベル40になりました。

常軌を逸したスピードです。

我々は後1日トレーニングを行った後にデジーマに向けて出発致します。

詳細な報告はその時に致します。

失礼致します。』


ホンダ

「たしかにイイジマの字だ、、、

うむ、、、

とにかく礼をせねばならんな。

少し待ってくれ。」


ホンダ公爵はさらさらと書状を書いていく。

そして、


ホンダ

「待たせたな。

タンバー山で茸狩りをする時は、この書状を持参してくれ。

私が許可を出したということが記されている。これを見せればタンバー山の管理者も協力してくれるだろう。」


「ありがとうございます。」


ホンダ

「それと追加の礼である、希望する人物の紹介だが、いつでも言ってくれ。

アカツキ王国にいる人物であれば、だいたい紹介可能だ。

気になる食品などがあれば言ってくれ。

その生産者を見つけだして紹介しよう。」


「ありがとうございます。

市場で気になる物を見つけた時は依頼させて頂きます。」


ホンダ

「うむ。

ただ、他国の人物や王族などは紹介出来ない可能性が高い。そこは理解してほしい。」


「大丈夫です。

王族とかに興味ないので。

十分ですよ。」


ホンダ

「それなら良かった。」


こうして、ホンダ公爵からは希望のお礼を頂き、満足して家に帰りました。




そして、後日。

ついに茸狩り。

ジュカーイから空の旅で移動中。


アリエッタ

「楽しみだね~。」


マユラ

「アカツキ王国で茸狩り出来るなんてね。」


「凄いでしょ。」


ルーシュ

「さすがです。」


アイラ

「誰か茸狩りをやったことはあるのか?」


誰も手を挙げない。


マユラ

「冒険者になりたての頃に、あまりの空腹で森にはえてたキノコを食べて、お腹壊したことがあるけどね~。」


「ちゃんと鑑定用のアイテム持ってきてるから大丈夫だよ。」


リィオ

「採った後の茸は私たちに任せてくださいね。」


フィズ

「美味しい料理にしますからね。」


もちろん、それが楽しみです。

いっぱい採って、いっぱい食べるぞ~。


「タンバー山には管理者がいるらしいから、その人に色々聞いてみようよ。」



タンバー山の少し手前で着陸。

みんなで歩いていく。


すると。


「止まりなさい。」


声と共に完全武装の人たちが出てきた。

6人だね。


武装した人

「ここはホンダ公爵が管理されている山です。許可なく立ち入ることは禁止されています。」


この人たちが管理者なのかな。

山の管理者っていうから、もっとのどかな感じをイメージしてたんだけど、戦士にしか見えないよ。


「ここの管理者の方ですか?

僕たちはホンダ公爵から許可を頂いて来ました。こちらを。」


僕はホンダ公爵からもらった書状を差し出す。


管理者

「拝見します。」


管理者が書状を確認する。


管理者

「失礼致しました。

ホンダ公爵より賓客として扱うようにとのご指示でした。

茸狩りが目的ですね?」


「はい。」


管理者

「では、こちらへどうぞ。」


管理者のおじさんに続いて歩いていく。

どうやら茸泥棒が多く、その警戒をしながら、茸を採取するのがここの管理者の仕事らしい。


さぁ、茸を採るぞ~。

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