いざジュカーイダンジョンへ

5日後の朝。

デジーマには40人の冒険者風の人たちが集まっていた。怪しい集団である。

今回はモンスターチームもボゥ以外は参加してもらっている。人数が多いので、僕だけだと手が回らないからね。


「お待たせしました。」


イイジマ

「おはようございます。

時間通りですよ。

今回のリーダーを務めますイイジマです。

何かあれば仰ってください。」


「よろしくお願いします。

それじゃ、みなさん集まってください。」


騎士たちが小さくまとまる。

まぁ、40人もいるから、なかなか小さくないんだけどね。

そしてダンジョンマップを使用する。


なんとか全員いけたね。


ガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤ


イイジマ

「今のは?」


「秘密です。

でも、ここはジュカーイですよ。」


イイジマ

「なっ!?」


あたりをキョロキョロ見回すイイジマさん。


「イイジマさん。とりあえずこれを1人に1つ渡してください。レンタルなので、後で返してくださいね。」


僕はマジックバックから武器を出していく。


イイジマ

「これは?」


「けっこう攻撃力の高い武器です。

その方がモンスターを早く倒せますからね。」


イイジマ

「す、凄い、、、

こ、これ、すべて国宝級ですよ。」


「持ち逃げは止めてくださいね~。

それと、みなさん何階まで行ったことありますか?一番浅い人に合わせてスタートしましょう。」


イイジマさんに集計してもらうと10階までしか行ってない人がいた。


「それじゃ10階からスタートしましょう。

最初は移動優先で行きます。

深く潜ってからレベル上げを開始しますね。」


いつもの結界+高速飛行で移動するんだけど、人数が多い。さすがに一気に連れていくのは難しい。仕方ないので半分に分ける。

半分は僕が連れて移動。

残りの半分はモンスターチームが引率する。モンスター引率班は走ってもらう。

ドラが先行して露払い。

リンが騎士たちの最前列。

ハナとゲコが途中に入り、ガウが最後尾。

完全な過剰戦力で護衛する。


それを1日目と2日目に分けて行う。



1日目。

僕のチームは30階まで到達。

モンスターチームは17階で終了。


「思ったより進めませんでしたね。」


イイジマ

「1日でこれだけ進めれば順調過ぎるぐらいですよ。走ったチームは全員へとへとになってましたからね。」


「明日は交代するんで、彼らも休めると思いますよ。」


イイジマ

「私は明日走るチームなので不安で仕方ありませんよ。」


「大丈夫ですよ。

周囲のモンスターは間違いなく排除しますから。」


イイジマ

「そういうことじゃないと思うんですが。」



そして2日目。

全員そろって37階に到着。


イイジマ

「はー、はー、キツかったです。」


「安全は確保してましたよ。」


イイジマ

「はー、はー、安全だったんでしょうね。

でも、はー、はー、ずっと走り続けて、

はー、遅れるとオオカミに睨まれる。

はー、生きた心地がしないですよ。」


「ガウは僕の従魔なんで、みなさんのことを襲いませんよ。」


イイジマ

「頭では理解してても、本能的に恐れてしまうんですよ。」


「そういうものなんですかね。

とりあえず、今日で37階に到着しました。

明日は前半後半に分けて50階を目指します。

明後日からレベル上げ開始です。」


イイジマ

「50階でレベル上げをするんですか!?」


「ホンダ公爵からレベル40を目指すように言われていますからね。

50階ぐらいでレベル上げしないと時間がかかり過ぎるんで。」


イイジマ

「は~、ダンジョンの常識が全て破壊されていく気がします。」


「気にしない、気にしない。」


40人のレベル上げは想像以上に大変だね。

明日からも頑張ろう。

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