収穫祭
週末。
僕らみんなでウィリアムさんの家に向かった。僕、リィズ、フィオ、アイラさん、マユラさん、アリエッタさん、ルーシュさん、それにモンスターたち。
歩くと1時間以上かかるけど、ドラならすぐにひとっ飛びだ。
少し離れて着陸。
飛行中は姿が見えないように隠ぺいしているから大丈夫。
僕ら
「「「「こんにちは~。」」」」
ウィリアム
「ようこそ。
お待ちしておりました。」
ウィリアムさん
妻のシヴァさん
パトリック君
ロナルド君
ニコラスさん
妻のシエラさん
クララちゃん
イリスちゃん
みんなでお出迎えしてくれた。
僕
「すいません。みんなでおしかけて。」
ウィリアム
「いえいえ、
最高の収穫ですからね。
みんなでお祝いしましょう。」
ニコラス
「みんな楽しみにしてましたよ。」
お野菜はシヴァさんとシエラさんがカットしておいてくれた。
僕は下処理済みのお肉や魚介類を持ってきた。お肉は鶏、豚、牛、ワイバーン。魚介類はエビ、イカ、貝柱。
後は焼くだけ。
ちなみにタレは3種類用意している。
果物や蜂蜜を入れた甘めのタレ。
ぽん酢っぽいさっぱり醤油タレ。
にんにくや香辛料を入れたパンチのある濃厚みそタレ。
これを小皿に入れていろいろな味を試せるようにしてある。
焼くのはウィリアムさんとニコラスさんがやってくれる。僕もやろうとしたら、やんわり断られた。
アイラ
「アキラはどっしり構えておけばいい。
色々と動くと彼らが気疲れするぞ。」
そういうものらしい。
畑のそばにシートを敷いて、みんなでワイワイ食べるバーベキューは楽しいね。
子どもたちはお肉に興奮してた。
肉の焼ける匂いは破壊力抜群だ。
農村の子どもたちがたらふくお肉を食べられることなんてめったにない。ましてや、ワイバーンの肉は高級品。その美味しさは強烈だ。
ウィリアム
「こんなに大量のお肉を食べる機会なんてありませんから。」
パトリック君・ロナルド君
「「美味し~!!」」
僕
「楽しんでもらえて何よりですよ。」
ニコラス
「家を焼き出される前よりも豊かな生活が出来てますよ。」
ウィリアム
「コーラル商会の方からも、この量と品質なら、想定よりも速く借金の返済が出来そうだと言っていました。」
僕
「そりゃ、良かったです。」
ウィリアムさんたちの作った野菜は品質が非常に良いので高値で売れているらしい。
ウィリアムさんたちの収益の一部が僕への借金返済にあてられる。これなら借金完済も想定よりも繰り上げ出来そうらしい。
僕
「お店でも野菜が美味しくなったって評判なんですよ。」
ウィリアム
「作った私たちも驚くような出来ですからね。」
お腹いっぱいになった子どもたちはモンスターと遊んでいる。
ガウの背中に乗せてもらったロナルド君は大はしゃぎしていた。
母親のシヴァさんは最初はオロオロと心配そうにしていたけど、ガウが優しく接するから、安心したようだ。
でもイリスちゃんがドラに乗って空に舞い上がった時は母親のシエラさんが倒れるハプニングがありました。
即行で回復したよ。
最後はシャーベットでしめ。
スッキリ柑橘系の果物を使っている。
好評でした。
と言うか、シャーベットなんて街でもなかなか食べられない貴重品だからね。
ウィリアム
「今日はありがとうございました。
こんなに楽しめたのは久しぶりです。」
僕
「僕たちも楽しかったです。
またやりましょう。」
ニコラス
「子どもたちも喜びます。
もちろん我々も美味しい料理を食べられて大満足です。」
ウィリアム
「コハナちゃんのおかげで成長は速いし、手入れの手間も減らしてくれてます。
秋野菜、冬野菜も楽しみにしておいてください。」
僕
「楽しみに待ってます。
それと、もし信頼出来る農家さんがいたら紹介してください。
小麦にも手を出したくて。」
ウィリアム
「なるほど。
確かにコハナちゃんの効果は不用意に口外出来ませんからね。
いい人材がいたら、ご連絡致しますね。」
僕
「よろしくお願いします。」
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