大豊作
翌日。
さっそく冒険者ギルドのロイズさんのところを訪れた。
冒険者ギルドも何度も来ているから慣れたもんだよ。ロイズさん以外知り合いはいないけど。
ロイズ
「は~。」
僕
「どうしたんですか?」
ロイズ
「どのモンスターも記録がないんですよ。
前回の時点で伝説級でしたからね。
当然ですけど強くなっているんですよね?」
僕
「過去最高の成長ですよ。」
ロイズ
「ちなみにどのくらい強くなったのかお教え頂けますか?」
僕
「う~ん、
説明が難しいですけど、、、
レッドドラゴンが100頭いても準備運動気分で倒せる感じかな。」
ロイズ
「・・・凄まじいな。
レッドドラゴンが10頭徒党を組んで現れたら、リズムリア王国は滅亡の危機ですよ。」
僕
「ハハハ、オーバーですよ。」
ロイズ
「本気です。
とにかく登録は行いますが、力の使い方は誤らないようにお願い致します。
おそらくアキラ君がその気になれば、いつでも国を滅ぼせます。
皆が幸せになるように、その力を使ってください。」
僕
「大丈夫ですよ。
僕は『満腹亭』のオーナーで、それ以上は必要ありませんから。」
ロイズ
「ありがとうございます。
登録は完了です。
時間がある時でいいので、モンスターたちを調べさせてください。記録にないモンスターですので、記録したいので。」
僕
「じゃあ、明日から毎日1人来させますよ。痛くなるような調査はやめてくださいね。」
ロイズ
「ありがとうございます。
協力に感謝します。」
モンスターたちの登録を終えて家に帰ると、久しぶりの顔があった。
僕
「お久しぶりです、ウィリアムさん。」
ウィリアム
「お久しぶりです。
ようやく収穫出来ましたので、持って参りました。」
僕が家族まるごと雇った専属農家のウィリアムさんだ。
ウィリアムさんが引いてきたリヤカーには沢山の野菜。
どれも採れたて新鮮で輝いている。
僕
「うわ~!
美味しそうな野菜ですね!
市場で売ってる野菜よりもハリがありますね。」
ウィリアム
「味も最高ですよ。
長年野菜を作ってきましたけど、今年は異常です。
コハナちゃんのおかげだと思うんですが、成長も速く、出来た野菜は量も質も驚くほど素晴らしいんです。」
僕
「1つ食べてもいいですか?」
ウィリアム
「もちろんです。
全てアキラさんに納品する物なので、好きに食べてください。」
赤くみずみずしいトマト。
この世界は加熱用のトマトはよくあるけど、生食に適したトマトは少ない。
酸味が強くて、甘味が弱いからだ。
ガブッ
僕
「美味しい!
凄い糖度ですね!
これなら生食でもバクバク食べられます。」
ウィリアム
「トマトだけじゃないですよ。
他の野菜も最高ですよ。」
僕
「そうだ!
週末にウィリアムさんの家に行っていいですか?
せっかくなので美味しい野菜を食べるバーベキューをしませんか?
みんなで食べましょうよ。」
ウィリアム
「私たちはもちろん大歓迎ですよ。」
僕
「野菜以外は僕らが持って行くので、野菜はお願いしますね。」
ハナが株分けで生み出したコハナ。
『豊穣』というスキルを持っている。
畑のお手伝いと護衛だと思ってウィリアムさんたちに預けていたけど、凄い効果を発揮してるみたい。
今まで市場で買っていた野菜とは全然違う。
試食したトマトだけじゃない。
ナス、トウモロコシ、ピーマン、カボチャ。
他にもあるけど、全て美味しい。
リィズ
「これだけ美味しい野菜なら、調理も変えないとダメですね。甘さ、みずみずしさ、大きさ全てが違います。」
フィオ
「同じ品種とは思えないですね。
今日の晩ごはんはバーニャカウダにして、いろんな野菜を楽しみましょう。」
僕
「いいね。
このトウモロコシなんか、焼いたら甘さは果物以上だよ。今度コーンごはんしてみようかな。」
リィズ
「賛成!
甘くて香りもいいから合うと思います。」
僕
「ウィリアムさんとニコラスさんにお願いして良かったね。」
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