宴の後に
僕はデジーマの街に戻ってマヘリアさんたちと合流した。
マヘリア
「さすがね。
アキラ君がいるから勝つとは思ってたけど。」
僕
「けっこう強かったですよ。
うちのモンスターたちも吹き飛ばされましたからね。」
ミレイ
「アキラの従魔は強力だからな。
それが負けるとはヒロユキは噂に違わぬ実力だったようだな。」
ヒナタ
「アキラ君の活躍に対して、何かご褒美はあるんですかね?」
僕
「ホンダ公爵が食材の確保に最大限のサポートをしてくださるみたいだよ。」
マヘリア
「ホンダ公爵はこのアカツキ王国でも有数の実力者よ。公爵と懇意になるってことは、このアカツキ王国では効果は絶大よ。」
僕
「そうなんだ~。
出来れば日持ちしなくてベルフォームまで運べないような食品を大量に買いたいな。」
マヘリア
「ホンダ公爵にお願いすれば、いくらでも顔つなぎ出来るんじゃない。」
僕
「やったね。」
僕らも勝利の宴に参加した。
お酒は飲まないけど、屋台料理をつまんで回った。
いかの姿焼き
焼き鳥
焼きそば
たこ焼きまであった!
このソース、欲しいな。
色々と食べて回って宿に入った。
そして翌日。
宿にホンダ公爵の使いがやって来た。
使い
「公爵がお呼びです。
同行頂けますか。」
僕
「わかりました。
旅の同行者も一緒でもよろしいですか?」
使い
「かまいません。」
マヘリアさんたちと一緒の方が安心出来るからね。
僕
「でも、どうして宿がわかったんですか?」
使い
「それなりの情報網がございますので。」
やっぱり、なんか恐ろしいね。
権力者は侮れないな。
僕らは使いの案内に従ってホンダ公爵の屋敷に到着した。
やっぱり大きいよね。
デジーマの中心に位置する特大の屋敷。
特に持ち物検査なんかもなく通された。
僕
「持ち物検査とかなかったですね。」
ちょっと無用心?
イイジマ
「無意味だからだよ。
君のモンスターたちの活躍を見たからね。
ナイフを隠し持っていようがいまいが結果に大差はないからだよ。」
確か砦で対応してくれた騎士さんだ。
僕
「信頼されてるってことでいいのかな?」
イイジマ
「そう受け取ってもらってかまわないよ。
閣下はもうすぐいらっしゃいます。
少々お待ちください。」
少し待つとホンダ公爵登場。
ホンダ
「待たせたな。
そちらがお前の旅の同行者か。」
マヘリア
「リズムリア王国、コーラル商会のマヘリアと申します。」
ホンダ
「そうか。
さて、まずは改めて礼を言おう。
アキラよ、
おぬしの活躍に心よりの感謝をしている。」
僕
「えっと、、、」
マヘリア
「過分の御言葉に御座います。」
マヘリアさん、ありがとう。
ホンダ
「うむ。
それでな、
1つ相談なのだが、
私に仕える気はないか?」
僕
「申し訳ございません。
パエルモに店がございますので。」
ホンダ
「デジーマに土地も店も与えるぞ。」
僕
「ごめんなさい。」
断り方がわからないので、とりあえず頭を下げる。
ホンダ
「そうか。
仕方ないな。
おぬしを困らせるつもりはない。
気が向いたら、いつでも言ってくれ。」
僕
「ありがとうございます。」
ホンダ
「活躍に見合った褒美を与えたいのだが、当初の希望通り食材を各種でいいのか?」
僕
「色々な食品を作っている方を紹介頂ければ十分です。今後も継続的に取引をしたいのでちゃんと買いますよ。」
ホンダ
「紹介ぐらいなら容易いことだ。
だが、すべておぬしが購入するのであれば褒美にならんだろう。」
僕
「じゃあ、ベルフォームへの船を増やすように働きかけて頂けませんか。
いつもはコーラル商会に仕入れてもらっているので、コーラル商会の枠をもらえると嬉しいです。」
ホンダ
「なるほど。
トードー、問題ないか?」
インテリっぽい男性がホンダ公爵から声をかけられた。
トードー
「リズムリア王国との交易拡大、、、
レッズの騒動がおさまり、商人が戻ってくれば可能でしょう。
いくつかの商会を紹介しましょう。」
ホンダ
「よし、
細かいことはトードーに聞いてくれ。
それと、アキラよ。
これを受け取ってくれ。」
僕
「これは?」
ホンダ
「陣羽織と私の書状だ。
これを見せればアカツキ王国内でのトラブルはたいてい解決出来るだろう。」
ホンダ公爵が後ろ楯になってくれるってことかな。
僕
「ありがとうございます。
大切にします。」
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