目指せアカツキ王国

平和な毎日が過ぎていく。

ミレイさんが負傷した野盗も騎士団が討伐に成功した。パエルモ騎士団は優秀らしい。


お店も安定してきたし、そろそろアカツキ王国に行こうかな、という話をしていたところ、マヘリアさんから同行させてほしいとの申し出があった。


マヘリアさん、ヒナタさん、ミレイさんの3人で同行希望だ。帰りはヒナタさんのリターンポイントを使うらしい。

まぁ気心知れたメンバーなので、反対する理由はない。

とりあえずベルフォームまで飛んで、少し休憩。そしてアカツキ王国に向かう予定だ。


初めての別大陸なので、まずは僕とモンスターたちだけで目指す予定だった。

ベルフォームから何日かかるかわからないから、色々余裕を見といた方がいいかもしれない。



出発して1日でベルフォームに到着出来た。

1泊して、翌日に出発する。


マヘリア

「凄い速さね。」


ミレイ

「魔動車も相当速いですが桁違い過ぎて、比較になりませんね。」


ヒナタ

「高速移動とリターンポイント、それに大量のマジックバック。

アキラさんが本気になったら一瞬で物流破壊が起きそうですね。」


「そんなことをするつもりはないから安心してください。

それよりもマヘリアさんはアカツキ王国で何をするつもりなんですか?」


マヘリア

「貿易商との関係作りよ。

アカツキ王国最大の交易都市デジーマでベルフォーム向けの船を増やしてほしいってお願いね。船が来ないと輸入も輸出も出来ないでしょ。」


「お願いしたら船が増えるんですか?」


マヘリア

「単純なお願いだけじゃ無理ね。

双方の利益が合致しないと商談はまとまらないものよ。

先方が喜ぶ商品をどれだけ用意出来るかで決まるわね。」


商談は難しいらしい。

僕は買い物をするだけだから何も考えなくてもいいけどね。


マヘリア

「最近、デジーマからの輸出が減ってるみたいだから、その原因究明もしたいわね。」


「大変そうですね。」


完全に他人事感が出ちゃってます。


ミレイ

「アカツキ大陸にもダンジョンはあるらしい。時間があるなら行ってみたらどうだ。」


「近いなら行ってみようかな。

最深部に何があるか見てみたいし。」


ヒナタ

「ダンジョンって、そんなに気楽に行くものじゃないですよ。」


ミレイ

「それに最深部は前人未到の地とされている。そんな観光気分で行く場所ではないな。」


「なんかすいません。」



そんなくだらない話をしながら出発。

基本的には僕の結界魔法と移動魔法の組み合わせでぶっ飛ばしていく。

ドラゴンの飛行速度すら遅く感じるんだから相当だろう。


最初の目的地はデジーマ。

アカツキ王国最大の交易都市だ。

アカツキ王国の物はたいていそろうらしい。

是非、色々見て回りたいね。

料理は海鮮が中心らしい。

港を中心に発展している街らしいので当然と言えば当然かな。

ベルフォームよりも充実しているらしいけど、どんな感じか楽しみだ。



船で2週間ぐらいの距離だそうだ。

でも2日で行けました。

船にも興味はあったけど、船上で2週間は我慢出来ないな~。豪華客船みたいに色々あれば別だけど、この世界でそれは期待出来ないしね。



デジーマは海に突き出した島全てが街になっている感じ。陸路でアカツキ王国の物が運び込まれ、海外に輸出される。そして輸入した品物はここからアカツキ王国全土に運ばれる。

活気溢れる港町を期待していたけど、少し違っていた。なんと言うかピリピリしているし、人通りも少なそう。不自然な空気に包まれている。


マヘリア

「やっぱりなんか変ね。

少し調べてみましょ。」


お店をいくつか回って情報収集をすることになった。自慢じゃないけど、買い物をしながら情報収集をするという高等テクニックが僕に出来るはずがない。

全部マヘリアさんにお任せです。

僕は純粋に買い物を楽しみますよ。

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