だいたいのことはお腹いっぱい食べれば解決しそうです

肉の食べ比べ

僕

「それじゃ始めますか。」

ロイズ

「ちょっと待ってください。

こちらの方は？」

僕

「あっ、そうか。

お2人は初対面なんですね。

失礼しました。

こちらがデラーノさん。

リストランテデラーノのオーナーシェフ。

で、

こちらがロイズさん。

冒険者ギルドのサブマスターです。」

デラーノ

「悪くない人選だな。

俺は味のことはわかってもモンスターのランクは専門外だ。

そこをサポートしてもらえると助かる。」

ロイズ

「ちゃんと専門家がいらっしゃって良かったです。伯爵様のパーティーにお出しする料理をアキラ君に自由にやらせるのは危険だと思ったので今日は参加したのですが、私の杞憂に終わりましたね。」

僕

「まずはお肉の食べ比べをする前にこれを食べて感想を聞かせてください。」

エビマヨを2人に食べてもらう。

デラーノ

「うまいな。

新鮮だし、火の入り具合も良い。

当日は屋外だから少し長めに火を通した方がいいかもな。

それと、このソース。

アカツキ王国の食材を隠し味に入れているな。面白い発想だ。

これなら立食パーティーでも好評だろう。」

ロイズ

「私は料理に詳しい訳ではありませんので、単純に美味しかったですよ。使っているのもベルフォーム近海で獲れる魚介系のモンスターですよね。

貴重ではありますし、鮮度維持も大変ではありますがお金をかければ出来る範囲です。

貴族のパーティー料理としては十分でしょう。」

僕

「良かった。

じゃあ、これは決定っと！

続いて肉にいきましょうか。

まずは単純に塩をかけて焼いて食べて、その後ローストドラゴンを順番に食べていきましょう。」

ロイズ

「ん！？

私の聞き間違いでしょうか？

ローストドラゴンを順番に食べると聞こえたのですが？」

僕

「その通りですよ。

あれ、言ってませんでしたか？」

ロイズ

「私はモンスターの肉としか聞いていません。

はー、聞くのも恐ろしいですが、どんなドラゴンを用意したんですか。」

僕

「レッドドラゴン、グリーンドラゴン、ブルードラゴン、ホワイトドラゴン、ブラックドラゴン、アースドラゴン、シールドドラゴン、グレイトドラゴンの8種類です。」

ロイズ

「な、な、、、

いや、今更考えても仕方ありません。

食べましょう。」

なんか、ロイズさんの目が遥か彼方へ行ってる気がする。

まずは薄切り肉を順番に食べていく。

うん、美味しい。

ドラゴンのお肉は旨味が強い。

後はサシの入り方とかが種類によって違うかな。

デラーノ

「うまいな。

俺もほとんどが初めてだ。

正直、甲乙つけ難い。

ただローストドラゴンにするなら、このアースドラゴンか、シールドドラゴンだな。

赤身肉の良さが際立つだろう。」

ロイズ

「その2択なら、

アースドラゴンを選んでください。

アースドラゴンはアカツキ王国に生息するドラゴンです。飛行しないタイプなので、まだ倒しやすいドラゴンらしく、時々市場にも出ているようです。

シールドドラゴンについては私も知識がありません。出どころを勘繰られます。」

そんな話の後にローストドラゴンを順番に食べていく。

どれも美味しいんだけどな～。

デラーノ

「ソースも良い。

くどくならないようにサッパリさせてくれる。」

おぉ、やったね！

わさび醤油をベースにしたソースも好評だ。

僕

「じゃあ、このアースドラゴンのローストドラゴンでパーティーに挑みます。」

デラーノ

「これなら間違いない。

リィズとフィオもパーティー会場はいつもと雰囲気が違うだろうが、これだけの料理を出すんだ、堂々としていればいい。」

リィズ・フィオ

「「ありがとうございます。」」

ロイズ

「料理以外にパエルモ伯爵から言われていることはありますか？」

僕

「僕のモンスターを見てみたいと言われました。」

ロイズ

「そうですね、、、

連れて行くのは2体にしなさい。

全部と言われている訳ではありませんからね。ドラゴンとウルフの2体が良いでしょう。」

僕

「えっと、、、わかりました。」

色々と考えてくれているみたい。

理由はよくわからないけど、指示には従うつもりです。