空の旅

ロイズさん・・・

ストレスが溜まってたみたいです。


最初はいつものロイズさんだったけど。

お酒が入ってくると愚痴が止まらなかった。

だいたいはギルドマスターに対する愚痴。

仕事をしない。

邪魔をしてくる。

公私混同が激しい。

などなど。。。


ロイズさん、最後は泣きながら飲んでました。

ちなみに、僕も少し飲んでみました。

ディオンさんたちはビールっぽいお酒。

ロイズさんはウイスキーかな?

どちらも試したけど、あまり美味しいとは思わなかった。

僕は甘めの果実酒を飲んだ。

ジュースみたいで飲みやすかった。


ディオンさんたちに聞くと、このお店のように冷えた飲み物が出るのは高級店らしい。

普通の冒険者が行く安い居酒屋は冷蔵室が不十分なので、お酒も常温らしい。

ぬるいジュースは飲みたくないな。


ちなみに僕のお店は地下に大きな冷蔵室を作っている。ちゃんと冷たい飲み物を提供するよ。


それと、発見したことがある。

僕は全然酔わなかった。

もともとお酒に強いのか、状態異常への耐性スキルがあるので、それが働いたのかはわからない。

まぁ、ロイズさんみたいにならなくて良かったかな。


結局、ロイズさんが酔いつぶれて、翼竜の一刺のメンバーで家が近い人が担いで帰ることになった。みんな高レベル冒険者だから人を担ぐぐらいは余裕みたい。




2日後、

僕らはフルトのガンズ工房に向けて出発した。

今回はボゥとハナはお留守番。

白雲亭で預かってもらっている。

まぁモンスターなので、ごはんの心配はない。多少魔石は渡しておいたので、お腹が減るのも大丈夫だろう。

特に大量に魔力を使わなければ、2週間ぐらい何も食べなくても何も問題無いらしい。


今回は空の旅でフルトを目指す。

基本はドラの背中。

巨大化すればみんなで乗ることができる。

ただし、スキルレベルが低いので、ずっと巨大化を継続することは出来ない。

ドラのスキルが切れるタイミングで僕はガウの背中に移動。

ガウも天駆というスキルで空中を走ることが出来る。

ガウも長時間は無理だけどね。

ドラとガウのスキルを交互に使えば、ずっと飛んで移動出来る予定。

夜間は空飛ぶこたつをリンに操縦してもらう。

バッチリな計画でしょ。



速い。

本当に速い。

1日目の夜中にフルトに到着した。

さすがに夜中にこたつで突入する訳にはいかないので、街の近くで待機。

朝になってから歩いて街に入りました。


ガンズ工房に行くとミトンさんがいた。


ミトン

「あっ!

アキラさん。

お久しぶりです!

親方を呼んできますね。

こちらの応接室で待っててください。」


「ありがとう。」


応接室で待っているとガンズさんとミトンさんがやって来た。


ガンズ

「久しぶりだな。

カーメルのダンジョン攻略はうまくいったのか?」


「ええ、みんな、けっこうレベル上がったんで、良い感じですよ。」


ガンズ

「他の連中はどうした?」


「みんなリズムリア王国にいます。

今日来たのは僕だけです。」


ガンズ

「そうか。

で、どんな用事だ?」


「これなんだけど、、、」


僕がメイスを出すと、


ガンズ

「傷だらけだな。」


ミトン

「どうすればアダマンタイトにこんな深い傷がつくんですか!?」


ガンズ

「それだけの敵と戦ったんだろう。」


「そうなんです。

凄い鋭い攻撃をしてきて。

メイスが壊されないうちに倒すのが大変でしたよ。」


ガンズ

「そうか、、、

修理の希望か?」


「そうなんです。

で、アダマンタイトより硬い金属って無いですか?

もうちょっと硬いと助かるんだけど。」


ガンズ

「硬度としてはアダマンタイトは世界トップクラスだ。

上位金属としてオリハルコンがあるが、硬さはさほど変わらん。軽くて魔力面で優位があるだけだ。

もし強度に不安があるなら、強度をアップする効果を付与するか、だな。」

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