ギルドマスター

ロイズ

「ありがとうございます!

これで農村への被害拡大が防げます!」


「Bランクパーティーのサポートぐらいなら大丈夫ですよ。」


ロイズ

「戦力不足を理由に延期を検討していたところです。

Cランクパーティーを揃えるにはかなりの日数がかかる可能性があったので。。。

討伐の強行を主張するギルドマスターと慎重な対応を要請する翼竜の一刺で話が平行線だったんですよ。

とりあえずギルドマスターの部屋に行きましょう。」


ギルドマスターの部屋に到着すると、中から言い争う声が聞こえる。


コンコンコン


ロイズ

「ロイズです。失礼致します。」


中に入ると、2人のおじさん。


おじさん

「ロイズさん。

延期をお願いします。

巣の出入口を封鎖すれば、突入は延期しても問題無いでしょう。」


40歳手前ぐらいの冒険者スタイルのおじさんがロイズさんに話かける。


もう1人のおじさん

「困っている人たちがいるんだ。

一刻も早く解決しなければならん。」


マッチョなおじさん。

年齢は50歳ぐらいかな。

小綺麗な格好をしている。

この人がギルドマスターかな?


ロイズ

「お2人とも落ち着いてください。

少し状況が変わりました。

話を聞いてください。」


ロイズさんが2人を座らせる。


ロイズ

「ディオン様、マックスウェル様、

こちらのアキラさんが協力してくださることになりました。」


マックスウェル

「あまり見ない顔だな。

ランクはいくつだ。」


ロイズ

「私の冒険者サポーターとして登録しています。」


ディオン

「その従魔も協力してくれる、ということですか?」


ロイズ

「もちろんです。」


ディオン

「わかりました。

明日の突入、引き受けましょう。

但し、危険と判断した場合は退却致しますよ。」


マックスウェル

「ようやくやる気を出してくれたか。」


ディオン

「ロイズさん、アキラさん、この後、打合せさせて頂いて宜しいかな?」


ロイズ

「もちろんです。」


マックスウェル

「ロイズ、明日はお前も巣に入れ。

お前のサポーターを入れるなら、お前も入るのが筋だろう。」


ロイズ

「ですが、私は現役を引退してかなりになりますよ。」


マックスウェル

「それでも多少の戦力になるだろう。」


ロイズ

「・・・わかりました。

それでは、明日の準備もございますので失礼致します。」


ロイズさん、ディオンさん、僕らはギルドマスターの部屋を出て、先ほどまでの応接室に戻ってきた。


ロイズ

「改めまして、ディオン様、アキラさん、ギルドの非礼をお詫び致します。」


ディオン

「気にしなくていいさ。

それよりもロイズさんも大変だな。」


ロイズ

「皆さんの足を引っ張らないように頑張りますよ。」


ディオン

「期待してるよ。

それで、そちらの少年を紹介してもらいたいのだが?」


ロイズ

「そのつもりです。

ただ、アキラさんはかなり特殊な存在です。

情報を漏らさないように約束をお願いしたい。」


ディオン

「当たり前だ。

他の冒険者の情報をペラペラしゃべるようでは共同作戦など出来ないからな。」


ロイズ

「ありがとうございます。

念のための確認でした。

さて、ここにいるモンスター5体、すべてがアキラさんがテイムしています。」


ディオン

「5体もかっ!?

・・・1体1体から凄まじい存在感を感じる。おそらくワイバーンを超える力を持っているんだろう。

・・・それを5体も。

我々がいなくてもフレイムアントの巣を全滅させられそうだな。」


ロイズ

「そうですね。

私も同感です。

ですが、彼は冒険者ですら無いのです。

目立つようなことは極力避けたい。」


ディオン

「だから、我々のサポート、という訳か。

これだけの戦力がサポートしてくれるなら、我々に異論はない。

我々は乱戦が得意なパーティーではない。

前方の敵は我々が対応する。

アキラ君にはバックアタックを受けないようにサポートしてもらいたい。

可能か?」


「それぐらいなら大丈夫だと思います。

そんなことで報酬を貰っていいんですか?」


ロイズ

「通常はCランクパーティーを3つ集めて行う任務です。報酬は少ないぐらいですよ。」

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